2023/03/11

(01052)越秀交通基建 配当9.0% 2022年期末


(01052)越秀交通基建の2022年期末決算確認

予想PER 7倍
予想配当利回り 9.0%
時価総額 約1250億円


スケジュールはだいたい以下の通りです。
・12月末決算締め
・期末配当 権利落 6月中旬→支払 6月下旬
・中間配当 権利落 11月中旬→支払 11月下旬


■どんな会社?


中国南部で高速道路、橋の運営を行います。
事業エリアは、以下の図の個所になります。





■配当履歴


2001 0.0250
2002 0.0600(+140%)
2003 0.0850(+41%)
2004 0.0975(+14%)
2005 0.1000(+2%)
2006 0.0700(-30%)
2007 0.1350(+92%)
2008 0.1600(+18%)
2009 0.1600(+0%)
2010 0.2200(+37%)
2011 0.2400(+9%)
2012 0.2000(-16%)
2013 0.2600(+30%)
2014 0.2800(+7%)
2015 0.2800(+0%)
2016 0.3300(+17%)
2017 0.3600(+9%)
2018 0.3900(+8%)
2019 0.3900(+0%)
2020 0.0700(-82%)
2021 0.6100(+871%)
2022 0.2000(-67%)

2022年は減配しました。
コロナによる影響、2021年に高速道路の一部売却(REIT化)により大きな特別利益が出ていた反動がありました。

配当性向は60%前後を目安に出されます。






■業績


・損益計算書、キャッシュフロー計算書
2018年2019年2020年2021年2022年
Revenue
売上
2847
(+5%)
3023
(+6%)
2919
(-3%)
3702
(+26%)
3288
(-11%)
Profit attributable to
Shareholders of the Company
最終利益
1054
(+11%)
1137
(+7%)
160
(-85%)
2218
(+1286%)
453
(-79%)
Net cash generated
from operating activities
営業CF
2096 2142 2103 2569 2211
Net cash used in
investing activities
投資CF
472 -5512 -238 1285 -669
Net cash used in
financing activities
財務CF
-3069 2413 -1782 -2450 -1981
Interest paid
利息支払(財務CF)
-373 -302 -753 -633 未公表
Dividend paid
配当支払(財務CF)
-822 -968 -386 -971 -1048

2022年期末売上は-11%の減収でした。

コロナの影響により交通量減、政府の政策で第四四半期に通行料金の10%割引、
また、Han-Xiao ExpresswayをREIT化するために株の持分を100%→30%に減らしたことで連結対象外となったことが大きな理由です。

11月にLanwei Expresswayを買収しました。


■2023年以降の業績見通し


ブログ主はこの株のホルダーですが(そういう目線ですが)、
2023年以降の業績は、コロナ前の2019年ごろの業績に戻れるかどうかがポイントだと思います。

2023年の2か月程度の実績と、2019年に戻ることを前提にした考察をしてみます。

<2023年の2か月程度の実績>

実績は3点確認します。

・政府統計
・会社コメント
・同業他社月次

春節の結果が政府から発表されています。
かいつまんで日本語にします。
China registers nearly 1.6 bln trips during Spring Festival travel rush

A total of 1.595 billion passenger trips were made in China via commercial transport during the 40-day Spring Festival travel rush that ended Wednesday, official data showed Thursday.
(春節の40日間のデータが発表されました。)

The figure marked a 50.5-percent increase over the same period in 2022 and accounted for 53.5 percent of the volume in the corresponding period of 2019, according to the Ministry of Transport. The total flow of people in the country came in at 4.733 billion in the period.
(2019年比で53.5%の増加でした。)

As travel demand saw a significant surge, the flow of passenger cars on expressways touched an all-time high.
高速道路の交通量は史上最高量でした。)


会社コメントは決算書に以下の記載がありました。
Since 2023 Spring Festival travel rush, the traffic volume of the Group’s toll roads showed double-digit growth as compared to that in the same periods in 2022 and 2019.
春節以降、当社運営の高速道路は2019年比で2桁成長でした。



同業他社月次です。



実績見ても2019年を越えるかどうかよくわからないんですが、
2023年の業績が2019年並みの業績に戻ることを前提にして考察しました。

<2023年以降の業績考察>

2019年のEPSを元にしてブログ主なりに2023年以降のEPSを予想してみます。

2019年以降の損益計算書を抜粋しました。



2019年の高速道路買収で金融費用が増加しています。

また、高速道路ごとの粗利です。
(細かい数字の話はとばします)



2019年のEPSに金融費用の増加を加味して、
それを高速道路ごとの粗利に従って按分してみます。
(こちらも細かい数字の話はとばします)



2023年以降2027年まではEPS=0.53人民元(=0.60香港ドル)が続いて、
運営期間が終了した高速道路からEPSが減少していく。

そういうストーリーで考えた2030年までのEPSの合計は、4.13人民元=4.66香港ドルと予想しました。

高速道路の運営がすべて終わる2042年までの合計は、6.23人民元=7.04香港ドルと予想しました。


今の株価4.36香港ドルと比べると、
2019年の業績に戻れるなら若干安いのかなぁと思います。


ちなみに、この銘柄に強気な証券会社3社が2022年の業績発表後にレポートを出しています。

GUOLIAN SECURITIES(EPS予想)
2023 0.57人民元
2024 0.61人民元
2025 0.61人民元

HAITONG SECURITIES(EPS予想)
2023 0.56人民元
2024 0.60人民元
2025 0.61人民元

DONGXING SECURITIES(EPS予想)
2023 0.56人民元
2024 0.62人民元
2025 0.71人民元

証券会社が会社のリスクとして、
以下のような点を指摘
しています。

・経済成長率の低下
・政策変更
・ライバル道路が完成する
・高速道路の近くに最近完成した鄂州空港の立ち上げが期待ほど早くない



ブログの先パイに勧められてツイッターはじめてみました。