2019/09/29

地銀の比較いろいろ


地銀をいろいろ比較して良さそうな銘柄を機械的にピックアップしてみました。

■ピックアップの基準


地銀の一覧は、金融庁のデータを参照しました。

地銀の一覧からピックアップする基準は3つです。

・貸出の安全性
・PERの割安
・配当利回り

3つの基準が地銀平均を上回っている銘柄をピックアップしました。

<貸出の安全性>

貸出金をもとに貸出金利息を受け取ると思うのですが、
割り算すればおおよその金利が計算できる気がするのです。

金利が高いのは、「収益性が高い」とも言えますし、
「貸出先の属性が良くない(返ってこない可能性が高い)」
とも言えそうなのです。

貸出が悪化すると、今の利益は簡単に吹き飛ぶ金額なので、
ブログ主的には後者を重視しました。


地銀全体の平均金利は、1.06%でした。
それより低いほうが良いです。

たとえば問題が起きたスルガ銀行は3.8%でぶっちぎりに高い数値でした。


<PERの割安>

来期の予想PERで地銀の平均より低い(割安)な銘柄を選びました。

地銀の平均PERは10.7でした。
それより低いほうが良いです。


※ご参考
株主優待あり地銀の平均PERは11.2でした。
株主優待なし地銀の平均PERは9.6でした。

ただ、標準偏差が4以上ですので、
たまたま(統計的に有意な差とは言えない)かもしれません。


<配当利回り>

来期の予想配当利回りで地銀の平均より高い銘柄を選びました。
単純にブログ主の好みのです。

地銀の平均配当利回りは3.1%でした。
それより高いほうが良いです。




■ピックアップ結果


都道府県銘柄コード会社名貸出金金利予想PER予想配当優待
富山県8377ほくほくFG1.0%7.03.8%×
北海道8524北洋銀行0.9%8.84.3%×
群馬県8334群馬銀行1.0%7.33.6%
茨城県7167めぶきFG1.0%7.84.0%
埼玉県8336武蔵野銀行0.9%8.14.2%×
千葉県8544京葉銀行1.0%8.03.3%
神奈川県7186コンコルディア0.3%9.33.8%
新潟県7327第四北越FG0.8%8.34.3%
山梨県8360山梨中央銀行0.9%9.83.3%
富山県7184富山第一銀行1.1%6.74.4%×
静岡県8364清水銀行1.0%9.03.2%×
三重県7322三十三FG1.1%8.84.3%
島根県8381山陰合同銀行1.1%8.63.5%
広島県8379広島銀行1.0%6.53.3%
山口県8418山口FG1.0%7.03.2%
福岡県8354ふくおかFG1.1%2.44.1%
福岡県7189西日本FHD1.1%5.53.3%×

時価総額にはこだわっていませんでしたが、
比較的大規模な銀行が選定されました。

この選定基準では東北地方の地銀が無いのが意外でした。


ここから先は、いずれ個別銘柄の詳細を見ていくことになるかと思います。




■使用したデータ


時価総額、予想PER、予想配当利回り、株主優待有無はyahoo finenceを参考にしました。
その他の数値は、会社の決算短信を参考にしました。

(単位:億円)
銘柄
コード
会社名時価総額
(19/9/27)
貸出金
(19/3末)
(a)
貸出金
利息
(19/3末)
(b)
当期
純利益
(19/3末)
貸出金
金利
(b)/(a)
予想
PER
予想
配当
優待
8377ほくほくFG1391834418652431.0%7.03.8%×
(子)北海道銀行
(子)北陸銀行
8524北洋銀行921651805971410.9%8.84.3%×
8342青森銀行54917490174321.0%16.92.2%
8350みちのく銀行2871519019761.3%15.52.5%
8343秋田銀行37816673168411.0%12.53.8%
8713フィデアHD21417169209371.2%7.15.0%
(子)北都銀行
(子)荘内銀行
8344山形銀行50616991176401.0%16.12.0%×
7161じもとHD18417627216161.2%9.25.0%×
(子)きらやか
銀行
(子)仙台銀行
8345岩手銀行47817950176411.0%11.62.7%
8349東北銀行10056868091.4%11.04.7%×
8551北日本銀行1619068121131.3%10.43.2%
8341七十七銀行1240471894211760.9%6.83.0%×
8346東邦銀行65635590287350.8%10.93.0%
8562福島銀行4950446051.2%16.50.9%
8563大東銀行75529961121.2%7.55.0%
8334群馬銀行1634551215752331.0%7.33.6%
8558東和銀行30214340197471.4%7.54.9%×
7167めぶきFG317111122411394631.0%7.84.0%
(子)足利銀行
(子)常陽銀行
8550栃木銀行22219254210141.1%14.12.4%×
8338筑波銀行15316467210101.3%15.32.6%×
8336武蔵野銀行64035221331530.9%8.14.2%×
(りそなHD)
(子)埼玉
りそな銀行
8331千葉銀行472310090011085041.1%8.32.8%
8337千葉興業銀行18620845220511.1%3.31.0%
8544京葉銀行908361363711051.0%8.03.3%
7173東京きらぼし42336963430491.2%6.44.3%
(子)東京都民
銀行
(子)八千代銀行
7186コンコル
ディア
52061280203521500.3%9.33.8%
(子)東日本銀行
(子)横浜銀行
非上場東京スター
銀行
非上場神奈川銀行
7327第四北越FG1257506583875680.8%8.34.3%
(子)第四銀行
(子)北越銀行
8537大光銀行16010499116251.1%7.73.0%×
8360山梨中央銀行35417042158490.9%9.83.3%
8359八十二銀行2274526194752240.9%10.03.1%×
8521長野銀行155612983121.4%13.73.2%
8365富山銀行139317932141.0%17.31.9%
7184富山第一銀行210823692351.1%6.74.4%×
8363北國銀行75825673263851.0%10.02.6%
8362福井銀行35016612163311.0%14.43.4%
非上場福邦銀行
8355静岡銀行49318531910594681.2%9.22.7%×
8358スルガ銀行1058290431099-9713.8%10-×
8364清水銀行21711224117251.0%9.03.2%×
非上場静岡中央銀行
8361大垣共立銀行101441131390680.9%15.82.8%
8356十六銀行906430403961060.9%8.32.9%
8527愛知銀行37818043166460.9%14.42.8%
8522名古屋銀行63325959224610.9%16.22.1%
8530中京銀行46413115129341.0%18.51.8%
7322三十三FG433270942875221.1%8.84.3%
(子)三重銀行
(子)第三銀行
8368百五銀行884343133401081.0%8.82.5%
8366滋賀銀行1324377903771461.0%10.31.6%×
8369京都銀行3234547934593160.8%16.11.4%×
7321関西みらい25579092310646841.2%20.43.6%
(子)近畿大阪
銀行
(子)関西
アーバン銀行
8714池田泉州銀行53339130403611.0%13.23.9%
8367南都銀行838339233041110.9%9.13.1%
8370紀陽銀行1188295933251161.1%9.82.0%×
非上場但馬銀行
非上場みなと銀行
8383鳥取銀行13877428991.1%13.43.4%
8381山陰合同銀行1051309003271321.1%8.63.5%
7150島根銀行3828803731.3%--×
8382中国銀行1976480215141611.1%13.82.1%
8542トマト銀行1269839123171.3%9.54.6%×
8379広島銀行1685602086212551.0%6.53.3%
8418山口FG1956740837722311.0%7.03.2%
(子)もみじ銀行
(子)山口銀行
(子)北九州銀行
非上場西京銀行
8388阿波銀行1057189942371091.2%9.51.8%
8600トモニHD576280013941011.4%8.02.2%×
(子)大正銀行
(子)徳島銀行
(子)香川銀行
8386百十四銀行67028258311551.1%11.93.5%
8385伊予銀行1855452785251851.2%9.92.4%
8541愛媛銀行43616597253551.5%8.12.7%×
8387四国銀行43517741201621.1%10.72.9%
8416高知銀行81695710391.5%5.03.1%×
8354ふくおかFG396012994213685161.1%2.44.1%
(子)福岡銀行
(子)十八銀行
(子)親和銀行
(子)熊本銀行
8398筑邦銀行10848946781.4%17.52.8%
7189西日本FHD1262734128442281.1%5.53.3%×
(子)西日本
シティ銀行
(子)長崎銀行
8540福岡中央銀行9637646841.8%23.91.4%×
8395佐賀銀行25717213185261.1%12.54.6%×
非上場佐賀共栄銀行
7180九州FG2052685317022221.0%8.72.7%×
(子)肥後銀行
(子)鹿児島
銀行
8392大分銀行48118398224571.2%10.12.7%×
8559豊和銀行40410873111.8%8.11.4%×
8393宮崎銀行43519963256971.3%5.64.0%×
8560宮崎太陽銀行64486481101.7%10.54.1%×
8554南日本銀行93566612472.2%13.34.3%
8399琉球銀行47816988263611.5%7.63.1%
8397沖縄銀行83716187251711.6%15.92.0%
非上場沖縄海邦銀行
全平均1.06%10.73.1%
優待あり
平均
11.23.1%
優待なし
平均
9.63.1%





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2019/09/23

県別 人口増加率とGDP増加率


日本の地銀株に投資チャンスがあるのでは?と考えています。

■前置き


世界の金利水準が下がる確率と
上がる確率では、上がる確率のほうが大きいのでは?
と、考えています。(ヤマ感です)


米国の銀行株でもいいのですが、
ブログ主のPFが公益株だらけで少しリスクを高めようかと。

それならば、より絶望度が高い?日本の地銀株が合うかもと感じました。


■地方は衰退?


どの地方を選ぶか?ということで、

内閣府で発表している都道府県別人口、GDPから、
都道府県別の経済状況を見てみます。

<名目GDP>

直近10年



直近5年




<実質GDP>

直近10年




直近5年





東北地方はほとんどの県が人口で減っていますが、
名目で見ても、実質で見ても東北地方のGDPが強そうです。

2011年の震災の影響がありそうですが、
震災前後でGDPを比べてみても、伸びている感じです。
(意外でした。)




東北地方の地銀は有力な候補と見てよさそうです。


逆に、東京はオレンジの全国平均線(回帰線)を下回っていて
経済的にそこまで成功してるとは言いにくいような感じがしました。




■使用したデータ


2006年~2015年2011年~2015年
総人口県内総生産
(名目)
県内総生産
(実質)
総人口県内総生産
(名目)
県内総生産
(実質)
北海道-4.0%-1.6%-2.4%-1.9%5.7%2.3%
青森県-8.1%-4.3%-3.9%-4.0%3.6%1.9%
岩手県-6.9%5.9%7.2%-2.7%15.0%10.7%
宮城県-1.0%10.3%12.2%0.3%22.3%19.5%
秋田県-9.8%-8.3%-6.0%-4.8%1.7%-1.3%
山形県-6.9%-5.4%2.4%-3.3%7.3%4.6%
福島県-8.0%-5.7%-2.5%-3.7%18.8%13.7%
茨城県-1.9%4.4%4.0%-1.4%5.8%0.8%
栃木県-2.1%4.2%7.0%-1.3%11.9%7.3%
群馬県-2.4%10.5%11%-1.4%10.7%5.3%
埼玉県2.6%3.3%5.4%0.8%5.0%2.3%
千葉県2.3%1.5%1.7%0.1%6.9%3.0%
東京都6.4%-1.3%1.9%2.4%4.1%3.3%
神奈川県3.2%-2.0%0.1%0.7%3.7%1.0%
新潟県-4.8%-3.3%-3.4%-2.5%3.8%-0.4%
富山県-4.0%-1.4%-0.4%-2.0%5.5%1.7%
石川県-1.6%-0.1%3.6%-1.1%11.8%8.4%
福井県-4.0%-9.6%-7.5%-2.0%-3.7%-6.4%
山梨県-5.2%-6.5%-2.6%-2.6%-0.9%-3.8%
長野県-4.1%-3.1%4.1%-2%7.3%4.2%
岐阜県-3.5%-4.2%-3.5%-1.9%4.6%0.7%
静岡県-2.5%-3.9%-2.5%-1.4%5.3%1.0%
愛知県2.4%0.5%0.3%0.9%13.4%7.1%
三重県-3.0%1.4%10.6%-1.7%13.9%9.1%
滋賀県1.7%0.5%3.3%0%4.4%0.6%
京都府-1.4%0.6%1.3%-0.9%8.3%5.1%
大阪府0.1%-1.9%-1%-0.3%4.0%1.2%
兵庫県-1.0%0.0%1.3%-0.9%6.4%3.1%
奈良県-3.7%-7.2%-5.5%-2.2%1.4%-1.2%
和歌山県-6.4%-5.9%-7.1%-3.2%-3.0%-6.9%
鳥取県-5.1%-15.9%-11.1%-2.2%3.9%2.1%
島根県-5.8%-0.6%2.3%-2.6%5.3%2.5%
岡山県-1.8%-5.2%-2.9%-1.0%6.0%2.3%
広島県-1.1%1.4%3.4%-0.5%8.4%4.4%
山口県-5.4%-4.1%-3.9%-2.7%0.5%-4.0%
徳島県-6.2%4.3%6%-3.1%5.5%2.7%
香川県-3.3%-1.0%0.9%-1.6%1.0%-1.5%
愛媛県-5.2%-3.3%-2.5%-2.7%-0.3%-3.8%
高知県-7.8%0.3%-0.3%-3.9%7.8%4.3%
福岡県0.9%3.7%3.1%0.4%4.4%0.7%
佐賀県-3.5%-3.5%-1.6%-1.7%3.9%1.0%
長崎県-6.1%0.8%2.0%-2.9%4.4%1.0%
熊本県-2.8%-0.1%1.8%-1.5%3.0%-0.3%
大分県-3.4%-1.6%1.5%-2.1%4.8%0.2%
宮崎県-4.0%6.2%7.6%-2.3%7.0%4.2%
鹿児島県-5.5%-2.0%-1.3%-2.9%6.4%3.5%
沖縄県4.7%10.9%10.5%2.2%10.3%7.4%
全県計-0.6%-0.5%1.3%-0.6%6.2%3.0%



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2019/09/19

(00956)新天緑色能源 高配当8.0%


高配当な(00956)新天緑色能源について

予想PER 5倍
予想配当利回り 8.0%
時価総額 約500億円


スケジュールはだいたい以下の通りです。
・12月末決算締め
・期末一括配当 権利落 6月中旬→支払 7月中旬



■どんな会社?


北京周辺の河北省を中心に風力発電、都市ガス供給をしています。

↓風力発電地域



↓都市ガス供給地域




両事業の規模は、各業界大手と比較するとやや小さめです。




■配当履歴


2010 0.0050
2011 0.0580(+1060%)
2012 0.0200(-65%)
2013 0.0460(+130%)
2014 0.0310(-32%)
2015 0.0150(-51%)
2016 0.0630(+320%)
2017 0.1030(+63%)
2018 0.1250(+21%)



ここ数年、高配当になっています。


■業績


・損益計算書、キャッシュフロー計算書
2015年2016年2017年2018年2019年
中間まで
Revenue
売上
4224
(-)
4383
(+3%)
7057
(+61%)
9975
(+41%)
6360
(+31%)
Profit for the year
attributable to equity holders
of the Company
当期純利益
168
(-)
541
(+222%)
939
(+73%)
1268
(+35%)
967
(+17%)
Net cash generated from
operating activities
営業CF
1338 1593 2641 3156 1482
Net cash used in
investing activities
投資CF
-5228 -3608 -3570 -3966 -1967
Net cash used in
financing activities
財務CF
4051 464 1562 945 413
Payments for acquisition of
items of property, plant and equipment
設備投資(投資CF)
-5439 -3959 -3491 -3993 -1806
Capital contribution to
a joint venture, an associate
子会社買収(投資CF)
-117 -47 -81 -71 -170
Interest paid
利子支払(財務CF)
-717 -764 -948 -1024 -455
Dividend paid
配当支払(財務CF)
-199 -76 -316 -480 -73

際立っているのが設備投資額です。
設備の内訳を見ると、建設中も含めてほとんどが風力発電関連です。



営業CFを越える金額を毎年設備投資していて、
減価償却費よりもかなり多いです。

その影響で、借入もかなり増えており、
営業利益の3分の1が利子支払で消えてしまっています。


もしブログ主が株主なら、配当金を減らして、
設備投資の資金や、借入の返済にまずは充ててほしいです。


■設備投資の推移


こんなに設備投資が必要なのか?
という疑問が生まれました。

そこで、各社のROAを比較してみました。




都市ガス銘柄のROAが高くて資産効率が高く、
風力発電銘柄のROAが低くて資産効率も低いという特徴的な結果でした。


そのほかの部門別売上、利益の推移です。






売上は都市ガスのほうが多く、伸び率も高い。
利益は風力発電のほうが多く、利益率も高い。
設備投資は風力発電に注力。


悩ましい銘柄です。


とはいえ、ここまで見てきても
「仮に株主なら、今はこんなに配当を出さなくてもいい」
(そのぶん、5年後、10年後にたくさん還元してください。)
とはやっぱり思ってしまいます。




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2019/09/15

(BR)ブロードリッジ 連続増配11年 配当1.7%


米国株の連続増配11年(BR)ブロードリッジについて

予想PER 25倍
予想配当利回り 1.7%
時価総額 約1兆5000億円


6月末決算会社です。


■どんな会社?


機関投資家向け等に株主総会の議決権行使プラットフォーム等を提供します。


ブロードリッジと東証の合弁会社ICJのサイトに掲載されている図を引用して、
読み解いてみます。



図の右下の「国内外機関投資家」が株を保有する際、
「管理信託銀行」や「常任代理人」「カストディ銀行」が間に入ります。

(例えば、外国人が日本株を買うときに、日本国内の連絡先として
「常任代理人」を設定するような仲介的なものが必要。)


そのときの従来の株主名簿管理人の電子投票システムは、
「管理信託銀行」や「常任代理人」「カストディ銀行」が議決権行使の対象となりますが、
当社のシステムでは、「国内外機関投資家」(つまり実際に株を買った人)が
議決権行使の対象となります。



「国内外機関投資家」には以下のような画面に表示されるので、
「賛成」、「反対」、「一部賛成」等の行使をします。(Proxy Edgeシステム)




また、オンライン株主総会のサービスも行っています。




オンライン株主総会は、日本では政府が対応の検討を始めたばかりです。



当社の顧客は、「銀行」や「証券会社」、「資産管理」、「ファンド」、および、
「株式発行企業」と決算資料で説明されています。


ブログ主の感想ですが、電子投票システムにおいて、
「管理信託銀行」や「常任代理人」と、「国内外機関投資家」の間を
紐づけるデータを取得できるのは、おそらく当社のような限られた業者のみであり、
そこが、amazonや、googleと競合しないのではないかと思います。


日本株では、(7921)宝印刷や(6035)IRJが近そうな気がします。


■配当履歴


2005 0.3700
2006 0.1000(-73%)
2007 0.1800(+80%)
2008 0.2600(+44%)
2009 0.4200(+61%)
2010 0.5800(+38%)
2011 0.6200(+6%)
2012 0.6800(+9%)
2013 0.7800(+14%)
2014 0.9600(+23%)
2015 1.1400(+18%)
2016 1.2600(+10%)
2017 1.3900(+10%)
2018 1.7000(+22%)

権利確定日の年で年間配当金を計算しています。
また、2004年以前は、株式分割があったため省略します。

1、4、7、10月に配当が支払われます。

2019年の年間配当金はこのままいくと、$2.05(+20%)になります。




■業績


・損益計算書、キャッシュフロー計算書
2016年2017年2018年2019年2020年
会社見通し
Total revenues
売上
2897
(-)
4142
(+43%)
4329
(+5%)
4362
(+1%)
+3%~+6%
Recurring fee revenue
(うち)定期的売上
1895
(-)
2451
(+29%)
2610
(+6%)
2759
(+6%)
+8%~+10%
Net earnings
当期純利益
307
(-)
326
(+6%)
427
(+30%)
482
(+12%)
-
Diluted earnings per share
希薄化後EPS
2.53
(-)
2.70
(+7%)
3.56
(+32%)
4.06
(+14%)
+5%~+9%
Net cash flows provided by
operating activities
営業CF
437 515 693 617 -
Net cash flows used in
investing activities
投資CF
-136 -659 -249 -433 -
Net cash flows used in
financing activities
財務CF
108 -311 -449 -173 -
Capital expenditures
設備投資(投資CF)
-57 -85 -76 -50 -
Software purchases and capitalized
internal use software
ソフトウェア投資(投資CF)
-17 -28 -21 -22 -
Acquisitions, net of cash acquired
子会社買収(投資CF)
-53 -448 -108 -354 -
Purchases of Treasury stock
自社株買(財務CF)
-119 -342 -277 -397 -
Dividend paid
配当支払(財務CF)
-138 -152 -165 -211 -

2019年6月期末決算の売上は+1%の増収でした。
なお、売上の会計基準変更がありましたが、変更前でも+1%の増収でした。


売上は、3つのセグメントで発表されています。

・定期的売上(Recurring Fee Revenues)
・イベント売上(Event-Driven Fee Revenues) ※コーポレートアクション等
・発送物売上(Distribution Revenues) ※中間報告書の発送等

もっとも大事な定期的売上は+6%の増収でした。



■定期的な売上の推移


まずは、米国上場企業数と売上の推移です。




上場企業数は、このサイトを参考にしました。

また、期間は連続増配が始まるころの2005年以降のデータを取得しました。


上場企業数は、2010年代前半に減少していたにもかかわらず、
当社の売上はほぼ増収を達成していました。


次に、前年比売上成長率推移です。



定期的な売上成長率は、2005年以降、一度も減益になっていません。


業績は株式市場次第という懸念もありましたが、
実はとてつもなく堅いビジネスなのではないかと思います。


良い銘柄をみつけたかも。





ブログの先パイに勧められてツイッターはじめてみました。





2019/09/11

(01830)必痩站 連続増配7年 配当11.9%


連続増配7年(01830)必痩站(パーフェクトシェイプ)について

実績PER 9倍
実績配当利回り 11.9%
時価総額 約430億円


スケジュールはだいたい以下の通りです。
・3月末決算締め
・期末配当 権利落 8月中旬→支払 9月中旬
・中間配当 権利落 12月上旬→支払 1月中旬


【2018】中国 連続増配銘柄(5年~9年)


■どんな会社?


香港、マカオ、深セン、広州、上海、北京で
美容や痩身のサービスをしています。





公式動画のキャプチャなのですが、悲しいことに中国語がわからなくて
「43歳美魔女~」ていう題名なので、そういうことかと。




こちらはおそらくRizap的なサービスかと。



香港の売上が70%前後で、
中国本土、マカオの売上が30%前後です。


■配当履歴


2012 0.0250
2013 0.0770(+208%)
2014 0.0810(+5%)
2015 0.1140(+40%)
2016 0.1160(+1%)
2017 0.1300(+12%) ※うち特別配当$0.05
2018 0.2270(+74%) ※うち特別配当$0.05
2019 0.3390(+49%) ※うち特別配当$0.05

上場後の2012年から7年連続で増配しています。




■業績


・損益計算書、キャッシュフロー計算書
2015年2016年2017年2018年2019年
Revenue
売上
728
(-)
879
(+20%)
756
(-14%)
906
(+19%)
1197
(+32%)
Profit for the year
attributable to equity holders
of the Company
当期純利益
134
(-)
130
(-3%)
91
(-30%)
194
(+113%)
319
(+64%)
Net cash generated from
operating activities
営業CF
247 191 205 243 453
Net cash used in
investing activities
投資CF
-158 -193 -22 -69 -94
Net cash used in
financing activities
財務CF
121 -303 -114 -188 -307
Purchase of property,
plant and equipment
設備投資(投資CF)
-180 -109 -41 -37 -53
Dividend paid
配当支払(財務CF)
-108 -138 -92 -186 -327


2019年3月期末決算の売上は+32%の増収でした。
増収の主な要因は、顧客単価の上昇、新コンセプト店の出店が寄与しました。


キャッシュフローは、営業キャッシュフローのほとんどを配当に使っています。
設備投資の額が少なく、ファイナンスコスト等ほかの費用はほとんど使われていません。


配当方針を掲げていますが、
業績(実績)や今後の見通し、設備投資計画等を考慮して決めているそうです。



■設備投資の推移


設備(Property, plant and equipment)は大きく5種類あります。

・土地、建物(Land and building)
・内装(Leasehold improvements)
・美容器具(Machinery and equipment)
・オフィス備品(Office equipment, furniture and fixtures)
・車(Motor vehicles)

美容器具(Machinery and equipment)が金額的に一番大きく(6割くらい)
当社の売上のキーとなる項目と思いますので、推移を見てみます。




2015年に大きく増えています。

そのあとは減価償却費を下回る買い入れをしています。
売却はほとんどありません。


日本で美容器具の減価償却年数は5年なので、(香港もたぶん同じ?)
ここ数年は既存器具+新規器具を使って顧客を増やしてきたように感じます。

そろそろ古い器具の入れ替えも始まる年数なのかもしれないです。
とはいえ、それでも買い替え用の現金はたくさんありそうに思えます。


売上、美容器具の前年比成長率推移です。



どことなく売上と美容器具資産の増え方は近い動きをしているように見えます。


■香港の景気との関連


2016年の業績が落ち込んだときの理由に、
「香港の景気悪化により~」というコメントがありました。

そこで、香港の小売り売上高(前年比)と、当社の前年比業績をグラフにしてみました。



業績が良くなるときは、とても良くなって、
悪くなるときも、とても悪くなる傾向があったのではないかと思われます。


縦軸(香港の景気)の幅を3倍に変更して、グラフにしてみました。



香港の景気と同じような動きをしてるのではないかと思われます。

■まとめ


これまでの分析のまとめですが、

・業績は香港の景気の影響をかなり受ける
・美容器具の導入により供給力を増やして成長していく
・ただ直近の導入ペースは前年比5%増くらい

です。


当社の2019年業績発表後、
「今年、新コンセプト店を4店出店する計画」と報道されていました。

当社HPによると、2019年9月時点でおそらく全部で30~40店舗くらいと思われるので、
そのくらいの規模の投資になるのかなとは思います。(ここ2年よりやや多め?)


とはいえ、2019年は香港デモの影響等でかなり景気が悪化しているので、
当社の業績はそこそこ悪くなりそうな気もします。





そういったことを考えると、なかなか株価の値動きが激しそうな銘柄なので、
豆腐メンタルのブログ主にはちょっと辛い銘柄に見えました。


でもやっぱり配当利回り10%もあるからちょっと買ってみたい気もします。



ブログの先パイに勧められてツイッターはじめてみました。





2019/09/08

(01686)サンイービジョン 連続増配8年 配当2.7%


連続増配8年(01686)サンイービジョンについて

実績PER 27倍
実績配当利回り 2.6%
時価総額 約1900億円


スケジュールはだいたい以下の通りです。
・6月末決算締め
・期末一括配当 権利落 11月上旬→支払 11月中旬

2019/9/6に2019年6月期の決算発表が終わっています。


【2018】中国 連続増配銘柄(5年~9年)


■どんな会社?


香港でデータセンターの運営をしています。

こちらのニュースによると香港のデータセンター大手3社の中の1社です。

とはいえ、よくわからないところもありますので、
同業の(EQIX)エクイニクスと比較しながら見ていきます。
(もう1社の大手NTTコミュニケーションズは開示が少なすぎました。)






当社のデータセンターの様子です。




データセンターは下記5棟に、最近買収した「TKOTL131」1棟を加えて
香港に6棟あります。




エクイニクス社は香港に5棟あります。


顧客先は、下記エクイニクスの一覧に載っているamazon、google、中国移動・・・、
と同じような業種の企業がおそらく顧客先と推測します。










■配当履歴


2004 0.0300
2005 0.0450(+50%)
2006 0.7050(+1466%) ※うち特別配当$0.66
2007 0.0450(-93%)
2008 0.0500(+11%)
2009 0.0600(+20%)
2010 0.0800(+33%)
2011 0.0662(-17%)
2012 0.0818(+23%)
2013 0.1007(+23%)
2014 0.1146(+13%)
2015 0.1225(+6%)
2016 0.1260(+2%)
2017 0.1370(+8%)
2018 0.1510(+10%)
2019 0.1650(+9%)

2012年から8年連続で増配しています。



■業績


・損益計算書、キャッシュフロー計算書
2015年2016年2017年2018年2019年
Revenue
売上
918
(-)
998
(+8%)
1141
(+14%)
1364
(+19%)
1625
(+19%)
Profit attributable to
owners of the Company
当期純利益
569
(-)
548
(-3%)
629
(+14%)
776
(+23%)
865
(+11%)
Net cash from
operating activities
営業CF
560 544 496 739 未公表
Net cash used in
investing activities
投資CF
-213 -356 -825 -1290 未公表
Net cash from
financing activities
財務CF
-463 -303 281 412 未公表
Purchase of property, plant and equipment
設備投資(投資CF)
-113 -410 -1068 -1454 未公表
Interest paid
利息支払(財務CF)
0 -1 -10 -20 未公表
Dividend paid
配当支払(財務CF)
-463 -495 -509 -553 未公表

2019年6月期末決算の売上は+19%の増収でした。



半期ベースでみると、ここ数期が20%前後の増収率で推移しています。
これは、エクイニクス社(アジア地域※)の増収率とほぼ同じ水準です。

※エクイニクス社は全世界で事業展開しています。
業績は地域ごとの売上が開示されています。

エクイニクス社のアジア地域には、香港のほか、上海、日本、シンガポール、
オーストラリアが含まれます。







■建物等の設備


決算書の資産にProperty, plant and equipment, net(建物などの設備)があります。

これには土地使用権、建物、PC等の機器、机等のオフィス設備が含まれていて、
この金額の大小が、当社の供給能力そのものだと思います。


2015年の起点を100にした設備資産と売上の推移です。




2018年まではほぼ比例していました。
2019年で当社の設備資産が大きく増えています。


設備資産が増えたのは
おそらく2019年1月に「TKOTL 131」の物件を買収した影響と思いますが、
まだ、設計・建設中で利用できないようです。

工事が完了して、データセンターへの入居者さんが集まってくれば
売上がかなり期待できるのではないかと感じています。



なお、エクイニクス社も同様にデータセンターの拡張を行っています。
香港限定のこれまでの拡張と、計画が公開されています。




キャビネットはおそらくPCを置くところで、
供給能力そのものを指していると思います。

エクイニクス社は2017年には「HK5」というビルを新規に建設しました。
それ以降も香港のデータセンターを継続的に拡張をすすめています。
(公開されているのは、2020年1Qまでです)

■PER推移


PERの推移です。



PERは各年6月末の実績EPSと、6月末株価を使って算出しています。

ここ最近は、積極的な投資や好調な業績が評価されてか、
実績PERが30倍近くの高めで推移している印象です。




いい銘柄ですね。



ブログの先パイに勧められてツイッターはじめてみました。