2021/06/13

(WBK)ウエストパック銀行 配当4.6% 2021中間決算


オーストラリアの4大銀行の1つ
(WBK)ウェストパック銀行
2021年3月中間決算が発表されました。



■銘柄概要


上場先:銘柄コード
オーストラリア:WBC.AU
アメリカADR:WBK

決算期:9月
予想PER:15倍
予想配当利回:4.5%


■配当推移


配当(豪ドル)
1999 0.45
2000 0.50
2001 0.90
2002 0.70
2003 0.78
2004 0.86
2005 1.00
2006 1.16
2007 1.31
2008 1.42
2009 1.16
2010 1.39
2011 1.56
2012 1.66
2013 1.94 ※うち特別配当0.2
2014 1.82
2015 1.87
2016 1.88
2017 1.88
2018 1.88
2019 1.74
2020 0.31
2021 0.58(中間配当まで)






■概要


かつてのような高配当に戻れるか?
ブログ主主観ですが、5つの観点で考えてみました。





結論は、まだまだ道半ば、かなと思いました。


以降で、5つの点の詳細を見ていきます。


■売上


売上の推移です。





売上、やや低めなのですが、
直近、金利収入的には、金利マージンが回復しているのと、
新規貸付は2020年比では増加しているようです。(2019年と比べてどうなんでしょう?)

↓金利マージン




↓平均貸付残高



貸付減少理由:海外、国内の個人、企業向けが減少
Average interest earning assets were lower due to reductions in offshore institutional lending and Australian consumer and business lending.

今後:貸付増加中?
New lending for housing has surged, up 49 per cent over the past year, including a 75 per cent jump from the May 2020 low. While most interest has been from owner occupiers, investors are beginning to return to the market, with investor lending up 31 per cent over the four months to February

■営業費用


営業費用の推移です。



給料の増加等で徐々に費用が増えており、
コスト削減計画を打ち出しています。



2021年まではコスト増加、2022年減少に転じて、
2024年にコスト削減が完了する計画です。



■特別損益


特別損益について、



1つ目のAUSTRACへの罰金は済、
2つ目の顧客不正返金等は今後不明、
3つ目のLMI事業は売却する方向のようなので、

ホルダー的には収束の方向では?ないかと。


↓LMI事業について
write down of goodwill in the group's lenders mortgage insurance business as it is now held for sale

■貸倒引当金


貸倒引当金については、
今後の経済見通しが徐々に改善して、
今のところ積み増す必要がなくなっています。



■配当


配当性向が60%くらいに減っています。



2020年に配当性向の規制が、オーストラリア、ニュージーランド政府から入りました。

オーストラリア政府は規制を解除しましたが、
慎重に配当を検討するよう釘を刺されている状態です。

ニュージーランド政府は2022年まで
規制が続く計画になっています。


そんなわけで、例えば同業のオーストラリア四大銀行の1つ、コモンウェルス銀行も
同じように配当が低いままになっています。





ブログの先パイに勧められてツイッターはじめてみました。




2021/06/01

(00468)紛美包装 減配なし7年 配当8.1%


(00468)紛美包装について


予想PER 10倍
予想配当利回り 8.1%
時価総額 約500億円


スケジュールはだいたい以下の通りです。
・12月末決算締め
・期末配当 権利落 6月上旬→支払 7月上旬
・中間配当 権利落 9月下旬→支払 10月中旬

【2020】中国 連続減配なし銘柄(5年~9年)


■どんな会社?


中国の牛乳パック(dairy products)メーカー。

売上の約80%が牛乳パック、約15%がジュースパック。



中国内の売上が約67%、海外の売上が約33%。

主な顧客先は、おそらく、中国で乳製品大手の蒙牛乳業や、伊利集団と思われます。
↓Major customer蒙牛乳業からパートナー賞的な何かをいただいたようです




■配当履歴


2012 0.2000(-)
2013 0.1000(-50%)
2014 0.2000(+100%)
2015 0.2100(+5%)
2016 0.2300(+9%)
2017 0.2500(+8%)
2018 0.2700(+8%)
2019 0.2700(+0%)
2020 0.2700(+0%)


毎年、配当性向は80%~90%くらいあります。
7年減配していません。





■業績


・損益計算書、キャッシュフロー計算書
2016年2017年2018年2019年2020年
Revenue
売上
2168
(-)
2336
(+7%)
2492
(+6%)
2706
(+8%)
3038
(+12%)
Profit attributable to
Owners of the Company
最終利益
333
(-)
343
(+3%)
360
(+5%)
337
(-6%)
342
(+1%)
Net cash generated from operating activities
営業CF
658 303 390 354 520
Net cash used in investing activities
投資CF
-476 123 36 -107 -65
Net cash used in financing activities
財務CF
-244 -275 -227 -240 -438
Depreciation and amortisation charges
減価償却費
-101 -109 -119 -148 -159
Purchases of property,
plant and equipment
設備投資(投資CF)
-114 -127 -110 -27 -79
Dividends paid
配当支払(財務CF)
-252 -275 -303 -321 -320

2019年、2020年と減価償却費と比べて、設備投資額が少なくかったです。

2020年の研究開発費が-22だったので、
おそらくITシステムに(費用として)まわしたのかもしれません。


それにしても、当社、
近年、売上の増え方のわりに、利益が増えません。
株価も横ばいです。





以降で、その点について、売上面とコスト面からもう少し調べてみます。

■売上について


売上について、販売数量も公開されていて、
売上÷販売数量で、おおよその販売単価の推移を見てみます。



販売単価が年々下がっています。

会社の説明によると、販売数量が増えるとリベート(値引)販売をしているようで、
利益が圧迫されていることを予想します。

The products are often sold with volume rebates based on aggregate sales over a specific period as defined in the contracts.


なお、生産キャパシティは30,000百万パックで
2020年は生産能力の59%を使いました。

(だから設備投資が少ないと思います)


売上上位5社のシェアが下がっていることからわかる通り、
海外の新規顧客開拓を進めているようです。




■コストについて


まずは、総コスト(Total cost of sales, distribution expenses and administrative expenses)の推移です。



よくわからないので、数量で割ってみると、こんな感じになります。



数量あたりコストは下がっていますが、
値引きペースには追い付いていないようで、
マージンが減少しています。

主なコストのうち、原材料費は下がっていますが、
給与等は増
えています。

給与に関しては、従業員を急増させています。
2018:1339人→2019:1590人→2020:1673人


会社の今後の方針は、国内外の販売拡大、アフターサービスの拡大、がまず挙がって、
そのあとに生産キャパ拡大、製造オペレーション改善等があります。

それによって、マージンが増えるペースになれば
利益が一気に増えそうですが、
ブログ主的にはそういう感じがあまりしませんでした。

■感想


良いところは、たくさん配当を払ってくれることだと思います。

今後、しばらくは工場の増設が要らなそうで、
利益が出れば、大部分を配当の原資に回してくれそうです。

一方で、(あるかわからない)原材料費高騰等による減益、減配の可能性、
それは増益の可能性より高いかもしれない・・・

とか、そのあたりのバランスをどう考えるのか?というのが
この銘柄を買うかどうかのポイントだと思いました。



ブログの先パイに勧められてツイッターはじめてみました。