2021/07/14

(01299)AIAグループ 連続増配10年 配当1.4% 2020年期末


(01299)AIAグループについて


予想PER 22倍
予想配当利回り 1.4%
時価総額 約16兆円


スケジュールはだいたい以下の通りです。
・12月末決算締め
・期末配当 権利落 5月下旬→支払 6月上旬
・中間配当 権利落 9月上旬→支払 9月下旬

【2020】中国 連続増配銘柄(10年以上)


■どんな会社?


アジア全域で保険事業を行います。

事業エリアは、下記の地図+オーストラリア+ニュージーランド
(数字は事業を始めた年)





■配当履歴


2011 0.3300(-)
2012 0.3700(+12%)
2013 0.4255(+15%)
2014 0.5000(+17%)
2015 0.6972(+39%)
2016 0.8565(+22%)
2017 1.0000(+16%)
2018 1.2350(+23%)
2019 1.2660(+2%)
2020 1.3530(+6%)


2010年に上場。初年度は無配でしたが、その後連続増配しています。








■業績


・損益計算書、キャッシュフロー計算書
2016年2017年2018年2019年2020年
Revenue
売上
28196
(-)
38330
(+35%)
36297
(-5%)
47242
(+30%)
50359
(+6%)
Net profit attributable to
Shareholders of AIA Group Limited
最終利益
4164
(-)
6120
(+47%)
3163
(-48%)
6648
(+110%)
5779
(-13%)
Net cash provided by operating activities
営業CF
1364 1451 2020 3337 2357
Net cash used in investing activities
投資CF
-553 -241 -828 -245 -1219
Net cash provided by financing activities
財務CF
-1043 -969 -784 -1520 392
Payments for investment property and property,
plant and equipment
設備投資(投資CF)
-181 -104 -127 -106 -120
Acquisition of subsidiaries, net of cash acquired
子会社買収(投資CF)
-310 0 -606 -155 -839
Dividends paid
配当支払(財務CF)
-1136 -1390 -1609 -1982 -2002

売上は+6%増収でしたが、新規契約獲得(VONB=Value of new business=平安保険がNBVと呼んでるもの)は低調でした。
地域別には、割合の多い中国や香港の回復が少なくなっています。






■AIAグループの中国事業と、平安保険の比較


AIAグループの中国事業は2009年以降、急拡大してきました。



これがなぜ達成できたのか?
会社の決算コメントから拾ってみました。



いくつかの視点にまとめると、

事業エリア:徐々に拡大。
→今後も拡大していく方針のようです。

営業員数(agents):どんどん増やす。

営業員の生産性:デジタル化も含めた差別化された教育(differentiated Premier Agency)を常に実施
→MDRT有資格者数(販売実績が高いと取れる国際資格のようです)の増加
→新規契約取得(VONB)が業界平均の4.7倍(拡大中)

デジタル化:2017年ごろにいったん完成?
→その後も継続投資中


これを平安保険と比べてみると、



規模が違いすぎるので比較が適切かわからないですが、
AIAグループのほうが、どんどん拡大していきそうな感じはします。
営業員の質もよくわからないけど、AIAグループのほうが高そう。


中国の保険業界見通しとして、
2017年時点で2030年の普及率7%を見て、
普及ペースは米国をはるかに凌ぐペースと見ていたようです。

2020年の実績は上期でほぼ6%に達していたようです。
(2025年に向けての政府目標は見つけられませんでした)






ブログの先パイに勧められてツイッターはじめてみました。




2021/07/03

(00384)チャイナガス 連続増配13年 配当2.7% 2021年期末


連続増配13年(00384)チャイナガスについて

予想PER 10倍
予想配当利回り 2.7%
時価総額 約1.7兆円


スケジュールはだいたい以下の通りです。
・3月末決算締め
・期末配当 権利落 8月下旬→支払 9月下旬
・中間配当 権利落 1月中旬→支払 1月下旬

【2020】中国 連続増配銘柄(10年以上)


■どんな会社?


中国全土で都市ガス(天然ガス)と、LPG(液化石油ガス)を供給します。

↓都市ガス供給エリア





ブログ主は、中国北部に強い会社だと考えていますが、
今後は、南部に拡大していく戦略です。

↓都市ガスの拡大戦略





↓LPG(スマートグリッド)の拡大戦略






■配当履歴


2006 0.0100
2007 0.0120(+20%)
2008 0.0120(+0%)
2009 0.0140(+16%)
2010 0.0170(+21%)
2011 0.0220(+29%)
2012 0.0392(+78%)
2013 0.0848(+116%)
2014 0.1206(+42%)
2015 0.1615(+33%)
2016 0.1946(+20%)
2017 0.2500(+28%)
2018 0.3500(+40%)
2019 0.4400(+25%)
2020 0.5000(+13%)
2021 0.5500(+10%)

2021年の増配率はこの会社の中では低めでした。
為替の影響等をのぞいたコア利益が+9.0%に対して、増配率+10%でした。
(昨年は、コア利益+16.2%に対して、増配率+13%でした。)





■業績


・損益計算書、キャッシュフロー計算書
2017年2018年2019年2020年2021年
Revenue
売上
31993
(+8%)
52831
(+65%)
59386
(+12%)
59539
(+0%)
69975
(+17%)
Profit for the year attributable to
Owners of the Company
当期純利益
4147
(+82%)
6095
(+47%)
8224
(+34%)
9188
(+11%)
10478
(+14%)
Net cash generated from operating activities
営業CF
4116 6445 10116 6485 8278
Net cash used in investing activities
投資CF
-4112 -7168 -11032 -9454 -8324
Net cash from financing activities
財務CF
-520 3908 6334 -2661 未公表
Additions of property,
plant and equipment
設備投資(投資CF)
-2639 -6340 -8602 -6795 未公表
Acquisition of subsidiaries, net of
cash and cash equivalents acquired
子会社買収(投資CF)
-366 -448 184 -475 未公表
Additions of investments
in joint ventures
合弁会社買収(投資CF)
-25 -28 -2353 -237 未公表
Interest paid
金利支払(財務CF)
-963 -1048 -1454 -1841 未公表
Dividend paid
配当支払(財務CF)
-953 -1391 -1776 -2400 未公表

2021年期末決算の売上は+17%の増収でした。

都市ガスの販売量が上期+8.4%、下期+35.8%と大きく増えました。
商業向け、産業向けが下期に増加しました。


■業績の評価


業績を、中間決算時点の会社見通しと、実績を比較して評価してみます。



この中で、見通しを下回ったのが、

・利益(Core Profit Attributable to Owners of the Company)
・キャッシュフロー(Free Cash Flow)
・新規顧客(New Connections)

だと思います。


<利益について>

利益については、セグメント別利益をみると、
Engineering design and construction(ガス管工事)の落ち込みが目立ちます。



この部門は、Gas Connection部門とともに語られることが多く、
新規顧客獲得そのものとも言えます。


<新規顧客について>

新規顧客の見込みが550万~600万に対して、実績504万件でした。
来期、会社見込みは、来期500万件を見込んでいます。


顧客数関係の数字で、今期特筆すべき数字がありました。
ガスの普及率が下がっていました
他の大手3社の比較でも当社固有の事象でした。



原因は、接続可能住居数(普及率計算時の分母)の増加でした。

最近10年でみても接続可能住居数が今年(特に下期)に顕著に増加しています。



将来の顧客見込みが増えたことを意味しているように思います。


なお、プロジェクト数(Number of Piped Gas Projects with Consession Right=
各自治体とのガス供給契約数を意味すると思います)
の増加は例年並みでした。

これらのことから、ブログ主的には、新規顧客獲得のガス管工事がすすむペースより、
自治体(特に大都市)との新規の供給契約がすすむペースの方が早かったと理解しました。





<キャッシュフローについて>

フリーキャッシュフローが通年で黒字化しました。



ということですが、オフィスビルを建てた費用を除いた数字で、
それを含めて半期ごとに見ると
フリーキャッシュフローは下期は赤字でした。



来期の会社見通しはRemains positive(黒字のまま)です。

なお、おそらくガス爆発事故絡みで、
来期の安全性に関する投資は決算時点で例年並みを見込んでおります。
(これとは別に賠償支払いの可能性はあると思いますが・・)




ブログ主の感想は、
フリーキャッシュフロー黒字が定着すれば
新奥能源、華潤ガス並みの評価になりそうな気がします。


■来期会社見通し


↓会社見通し



↓会社見通しの同業比較(中国ガスだけ更新)








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