2019/03/31

(01099)国薬控股 連続増配10年 配当2.3%


(01099)国薬控股 連続増配10年 配当2.3%について

予想PER 12倍
予想配当利回り 2.3%
時価総額 約5500億円


スケジュールはだいたい以下の通りです。
・12月末決算締め
・期末一括配当 権利落 7月上旬→支払 8月下旬

2018年12月分の決算発表まで(2019/3/25)終わっています。

【2018】中国 連続増配銘柄(10年以上)

■どんな会社?


中国全土で医薬品や医療機器を薬局や病院へ販売します。
自社の販売ネットワーク規模が強み。
近年は、買収によって成長を加速させています。



当社の看板に「物流」と書かれており、
どちらかというと、医薬銘柄というより、物流銘柄のイメージが強いと思います。


■配当履歴


2009 0.0101
2010 0.1600(+1484%)
2011 0.1900(+18%)
2012 0.2500(+31%)
2013 0.2600(+4%)
2014 0.3100(+19%)
2015 0.4100(+32%)
2016 0.5000(+22%)
2017 0.5700(+14%)
2018 0.5900(+3%)

配当は、人民元表記になります。
2018年の増配により、連続増配10年になりました。




■業績


・損益計算書、キャッシュフロー計算書
2014年2015年2016年2017年2018年
Revenue
売上
200131
(-)
227069
(+13%)
258387
(+13%)
277717
(+7%)
344525
(+24%)
Profit attributable to
Shareholders of the Company
最終利益
2874
(-)
3760
(+30%)
4647
(+23%)
5283
(+13%)
5835
(+10%)
Basic and diluted earnings per share
一株利益
1.11 1.36 1.68 1.91 1.96
Net cash generated
from operating activities
営業CF
5560 13560 9257 1667 未発表
Net cash used in
investing activities
投資CF
-4357 -1596 -1606 -2547 未発表
Net cash from
financing activities
財務CF
22 -7328 -2026 4302 未発表
Income tax paid
税金支払(営業CF)
-1393 -1770 -2045 -2408 未発表
Purchase of property, plant and equipment
設備投資(投資CF)
-1450 -1015 -1211 -1749 未発表
Acquisition of
子会社・持分法買収(投資CF)
-464 -361 -518 -942 未発表
Interest paid
利息支払(財務CF)
-2201 -1959 -1994 -2303 未発表
Dividend paid
配当支払(財務CF)
-1077 -1392 -1613 -2138 未発表


業績の表記は人民元表記となります。

2018年の売上は、全体の8割を占める病院ビジネス急拡大により
買収効果等をのぞいて11%増収となりました。


営業CFは右肩下がりですが、
税金の額が安定していることは、プラスの印象、
買掛金、売掛金の増減額によって年ごとに大きく変わっていることは、
ややマイナス(要注意)の印象を受けています。

■その他指標


物流センターへの投資と、顧客(病院)先の拡大を積極的に行っており、
特に直近3年の売上の伸びが大きくなっています。



にもかかわらず、最終利益の伸び率が非常に低くなっております。
要因は、設備投資による借入により毎年の利子負担がとても大きくなっており、
営業利益の3割くらいを占めるようになっています。



この額は年々増え、なかなか増益につながっていかないという問題があります。

■感想


利払負担で考察しました通り、現状は設備投資段階にあり、
ブログ主的に、株式購入はまだ早いのではないかと思います。

負債の返済が大きく(財務CFが大幅マイナス)になってくれば、
利払負担が減り、大幅増益が見込めるのではないかと考えます。
(ただし、増収幅は減る可能性が高いと思います。)

そのときに、株式のバリエーション等を確認して投資を検討するべき
銘柄ではないかなと思います。


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2019/03/28

中国株、米国株のコンセンサス、目標株価の調べ方


中国株、米国株のコンセンサス、目標株価を調べるときに
ブログ主がたまに使うサイトのご紹介です。



ブログ主と、ご紹介するサイト運営者とは何の関係もありません。

日本語だと、外国株の情報がなかなかとりづらいという現状で、
英語がわからなくても、グラフを見ていればだいたいわかるというサイト構成になっており、
使わせてもらっています。


■お役立ちサイト


「marketscreener」 というサイトです。



運営会社がブルームバーグでも紹介されているみたいなので、
おそらくかなりきちんとしたサイトです。

このサイトのすごいところは、過去の推移が見れるところです。


■使い方


1.銘柄コード入力




中国(香港)株なら4桁の銘柄コードを入力します。
ここではテンセント(0700)を入れてみます。


2.銘柄選択




出てきた候補の中から見たい銘柄を選択します。






3.目標株価タブ選択


「Consensus」タブを選択すると、アナリストの目標株価が過去18か月の推移で見れます。
中国株ですと、人民元表記になってますので、香港ドルの為替レート(だいたい1.15倍)に
なおして見てください。


上段:目標株価の高い値、低い値、平均を表示



下段:目標株価と実際の株価の推移を表示



4.業績予想タブ選択


「Revisions」タブを選択すると、アナリストの売上高、EPS予想が過去18か月の推移で見れます。
こちらも人民元表記になってますので、香港ドルの為替レート(だいたい1.15倍)に
なおして見てください。


1段目:翌年のEPSアナリスト予想を表示
2段目:翌々年のEPSアナリスト予想を表示



3段目:翌年の売上アナリスト予想を表示
4段目:翌々年の売上アナリスト予想を表示




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2019/03/27

(01038)長江インフラ 連続増配22年 配当3.8%


(01038)長江インフラ 連続増配22年 配当3.8%について

予想PER 15倍
予想配当利回り 3.8%
時価総額 約2兆3000億円


スケジュールはだいたい以下の通りです。
・12月末決算締め
・期末配当 権利落 5月下旬→支払 5月下旬
・中間配当 権利落 8月下旬→支払 9月上旬
2018年12月分の決算発表まで(2019/3/20)終わっています。

最新(2019年中間決算)の中身はこちら

【2018】中国 連続増配銘柄(10年以上)

■どんな会社?


連続増配22年を誇りにしており、
会社説明の最初に連続増配履歴の図が掲載されています。




業種は?

電力、ガス、水道等の公共インフラを運営している会社への
投資を行い、その事業から得られる売上や配当を受け取ります。


下記のとおり、投資先は基本的に英語圏の国となっています。





■配当履歴


1株利益と配当の推移です。
非常に安定しています。
1株利益1株配当配当増加率配当性向
2009末2.471.2015.8%48.6%
2010末2.231.3310.7%59.6%
2011末3.381.5315.0%45.2%
2012末3.931.668.4%42.2%
2013末4.771.8612.0%38.9%
2014末13.032.007.5%15.3%
2015末4.442.157.5%48.4%
2016末3.822.265.1%59.1%
2017末4.072.385.3%58.4%
2018末4.142.432.1%58.6%
長江インフラの 2018年決算資料 より

当社の事業は、投資比率が50%に満たない会社への投資が多いことから、
こちらで書いたとおり、連結の売上高はあまり意味がないと考えています。
1株利益がどれだけ増えたかというところが重要で、2018年は1%の増益でした。




■業績


・バランスシート
投資資産
(a)
(投資資産から得た)利益
(b)
負債
(c)
投資利益率
(b)÷(a)
負債率
(c)÷(a)
2008末356664423827912.4%23.2%
2009末384955568949214.4%24.6%
2010末562905028105738.9%18.7%
2011末6884977451705111.2%24.7%
2012末7885294271516111.9%19.2%
2013末85694116391931013.5%22.5%
2014末111328317822432428.5%21.8%
2015末11731111162215439.5%18.3%
2016末1071429636217238.9%20.2%
2017末14263210256416227.1%29.1%
2018末14228610443358667.3%25.2%

2018年は大型投資がありませんでした。

投資不動産、投資有価証券(持分法)等の投資資産は、2018年にやや減りました。
これは、当社の利益にとってはややマイナスと感じています。

ただ、負債の返済や投資利益率の改善も同時に行われています。


■投資先別利益


投資先別利益が公開されています。




電能実業(00006)からの利益が-19%減益となっていますが、
その他の地域はほぼ増益になっています。

電能実業(00006)の減益理由は、電能実業(00006)の決算資料に記載されています。
2017年に特別利益(資産売却益、為替差益)を計上していたものが、
2018年にその効果が無くなったためです。

つまり、2018年の利益が平常運転時の利益のイメージになります。

■2019年の見通し


<買収面>

CKHH agreed to pay 90% of the economic benefits of its six infrastructure projects to CKA, CKI and PAH on 40/30/20 basis (the remaining 10% stayswith CKHH)

親会社である長江和記実業(00001).hkは、インフラプロジェクトの資産を
子会社へ売却することで合意しました。

CKA(長江実業:01113.hk)へ40%、CKI(長江インフラ:01038.hk)へ30%、
PAH(電能実業:00006.hk)へ20%の割合で売却し、
残りの10%は引き続き長江和記実業(00001)が保有します。

Total consideration for the 90% is US$2,751.59 million (approximately HK$21.6 billion), CKI’s consideration was HK$7.2 billion

長江インフラの投資額は7200百万香港ドルです。

ということで、投資資産全体の約5%の規模の買収が為されます。
つまり、5%程度の増益が見込めると考えられます。

<価格面>



上記表を見ると、2018年に引き続き、2019年も価格規制されたまま
予定になっています。

各地域からの値下げ圧力が強いことや、
利益が一番大きいイギリスに関しては、ブリグジットのリスクが残ることを
当社はコメントしています。



決算後、各証券会社は概ね60ドル台後半から70ドル台前半の目標株価を提示しています。

ブログ主的には、ゆっくり増益増配を続ける連続増配で中国NO1の会社と考えており、
のんびり保有していればいい銘柄かなと思って、引き続き保有を続けます。


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2019/03/25

(00700)テンセント の2018年期末決算確認


中国No1の会社、
(00700)テンセントの2018年期末決算を確認します。

■配当履歴


2004 0.07
2005 0.08(+14%)
2006 0.12(+50%)
2007 0.16(+33%)
2008 0.35(+118%)
2009 0.40(+14%)
2010 0.55(+37%)
2011 0.75(+36%)
2012 1.00(+33%)
2013 1.20(+20%)
----------------
株式分割1株→5株
----------------
2014 0.36(-70%)
2015 0.47(+30%)
2016 0.61(+29%)
2017 0.88(+44%)
2018 1.00(+13%)

株式分割の影響を考慮すると実質14年連続増配しています。




■業績


・損益計算書、キャッシュフロー計算書
(カッコ内は対前年同期比)
2017年2018年
4Q1Q2Q3Q4Q
Operating Revenue
売上
66392
(+51%)
73528
(+48%)
73675
(+30%)
80595
(+24%)
84896
(+28%)
Gross profit
粗利益
31495
(+33%)
37042
(+46%)
34446
(+22%)
35480
(+12%)
35152
(+12%)
Interest income
受取利息
1156 1065 1072 1082 1350
Other (losses)/ gains, net
その他利益
7906 7585 2506 8762 -2139
Selling and marketing expenses
販売促進費
-6022 -5570 -6360 -6573 -5730
General and administrative
expenses
販売費・一般管理費
-8811 -9430 -9857 -10890 -11345
Operating profit
営業利益
25724
(+85%)
30692
(+59%)
21807
(-3%)
27861
(+22%)
17288
(-33%)
Profit Attributable to
Equity holders of the Company
最終利益
20797
(+98%)
23290
(+61%)
17867
(-2%)
23333
(+30%)
14229
(-32%)
diluted EPS
一株利益
2.177 2.435 1.868 2.440 1.489
Net cash flows generated
from operating activities
営業CF
28594 19825 21578 31819 33221
Net cash flows used in
investing activities
投資CF
-17303 -39303 -33593 -29328 -49689
Net cash flows generated
from financing activities
財務CF
7575 33072 -2949 -3790 9047

以下、会社コメントです。

2018年第4四半期の売上は、前期比+5増収でした。
特に、フィンテック、ソーシャル広告、動画サブスクリプション事業が伸びました。





原価は、コンテンツ費用、フィンテック費用、チャネル費用がかさみ、
粗利率が前期比44%→41%に減っています。


その他費用として、第4四半期にTME(テンセントミュージック)の減損引当として2139計上しました。
年間としては、主に(03690)美団点評のIPOにより株式の評価益が増えました。


各利益率の推移です。
Non-GAAP(一時的なコスト等を除いた数値)でも利益率は減少傾向にあります。





■月間アクティブユーザー数(MAU)


QQのユーザー数は、8.07億人になりました。
Weixin、WeChatのユーザー数は、10.97億人になりました。
手数料ベースの動画サブスクリプションユーザー数は、1.6億人になりました。

対前期比のMAU増減率です。



■感想


ユーザー数や、利益率の伸びが鈍化して、厳しいのかなと思います。

ですが、ブログ主はテンセントの見る目がない(騰がる前に売ってしまった;;)ので、
却って株価が上がるかもしれません。


↓ブログ主の売買履歴



2008年ごろ買った理由:
 ・QQのユーザー数がとにかく伸びてました
 ・実際、まわりの20代くらいの中国の方はみんな使っていました

2013年ごろ売った理由:
 ・QQのユーザー数が頭打ちになりそうと感じてました
 ・Wechatへの移行が成功する確信がなかったです(こんなにスマホが流行るなんて・・・)




2019/03/23

米中日のIT銘柄比較



テンセントの決算が出たところで、米中日のIT銘柄を比較してみました。(全部手打ちです)

(注1)1人民元=0.15米ドル、1米ドル=110円で計算
(注2)googleの時価総額は、総株数(クラスA+クラスB+クラスC)×株価
(注3)microsoftの決算は2018年6月時点、NTTデータの決算は2018年3月時点、その他の銘柄の決算は2018年12月時点


■2018年末時点 時価総額順


(単位:百万米ドル)
銘柄売上最終利益時価総額実績PER
(MSFT)Microsoft110,360.016,571.0782,089.023倍
(AMZN)amazon232,887.010,073.0731,459.374倍
(GOOGL)google136,819.030,736.0726,393.423倍
(00700)テンセント46,904.111,807.8444,812.432倍
(FB)facebook55,838.022,111.0379,112.217倍
(BABA)アリババ39,898.010,201.0349,939.739倍
(9613)NTTデータ19,266.2529.315,379.120倍
(4755)楽天10,023.41,294.79,038.87倍


1位のMicrosoftの時価総額は、約86兆円ということです。

そして、テンセントの株価が仮に1年以内に2倍になれば、世界1位かもしれないという事実。




■2008年~2018年 業績/時価総額推移


(単位:百万米ドル)
(00700)テンセント売上最終利益時価総額利益成長率
2018年/2008年
時価成長率
2018年/2008年
2008年737.2417.62,682.5--
2013年6,747.72,325.325,479.4--
2018年46,904.111,807.8444,812.428倍165倍
(BABA)アリババ売上最終利益時価総額利益成長率
2018年/2008年
時価成長率
2018年/2008年
2008年450.1180.7---
2013年5,177.51,279.8---
2018年39,898.010,201.0349,939.756倍-
(FB)facebook売上最終利益時価総額利益成長率
2018年/2008年
時価成長率
2018年/2008年
2008年-----
2013年7,872.01,491.0134,164.8--
2018年55,838.022,111.0379,112.2--
(AMZN)amazon売上最終利益時価総額利益成長率
2018年/2008年
時価成長率
2018年/2008年
2008年19,166.0645.021,902.9--
2013年74,452.0274.0183,805.4--
2018年232,887.010073.0731,459.315倍33倍
(GOOGL)google売上最終利益時価総額利益成長率
2018年/2008年
時価成長率
2018年/2008年
2008年21,795.54,226.847,150.3--
2013年59,825.012,920.0183,168.4--
2018年136,819.030,736.0726,393.47倍15倍
(MSFT)Microsoft売上最終利益時価総額利益成長率
2018年/2008年
時価成長率
2018年/2008年
2008年60,420.017,681.0178,351.3--
2013年77,849.021,863.0312,303.7--
2018年110,360.016,571.0782,089.00.9倍4倍
(9613)NTTデータ売上最終利益時価総額利益成長率
2018年/2008年
時価成長率
2018年/2008年
2008年9,777.0277.19,138.1--
2013年11,847.6396.09,903.8--
2018年19,266.2529.315,379.11.9倍1.7倍
(4755)楽天売上最終利益時価総額利益成長率
2018年/2008年
時価成長率
2018年/2008年
2008年2,273.9-500.26,783.5--
2013年4,718.9390.318,777.6--
2018年10,023.41,294.79,038.8-1.3倍


ブログ主が目標にしている毎年15%成長から考えて、
10年間毎年15%成長すると、

115%^10=4倍

になります。

Microsoftまでの銘柄ならどれでも正解だったということでした。


2019/03/21

(2928)RIZAP の株主優待が気になって決算書を見てみました


(2928)RIZAPについて
お得な株主優待が気になって決算書を見てみました。

予想PER 赤字
予想配当利回り 無配
時価総額 約2000億円

3月末 株主優待
 100株 2000ポイント
 200株 4000ポイント
 ・
 ・


成長株苦手なブログ主の結論としては、
現状のPER(株価300円台)は、2021年の中期経営計画の利益目標(営業利益350億円)が
達成できた前提の株価に思えて、目標達成確度が高くないように感じましたので、
ちょっと株価高すぎるかなという印象でした。

■業績


・損益計算書、キャッシュフロー計算書
2016年2017年2018年2019年
1Q
2019年
2Q
2019年
3Q
売上収益 53937 95299 136201 52174 56930 63299
営業利益 3159 10212 13590 -3726 -5103 3030
法人所得税費用 1372 1802 1306 -656 880 1304
最終利益 1587 7678 9250 -3098 -5434 405
一株利益 6.26 30.13 36.29 -5.98 -9.78 0.73
営業CF 868 175 87 -4714 -2902 -6483
投資CF -3973 2914 -3495 -3075 -5689 -436
財務CF 5137 11088 22725 24023 5922 -3227
有形固定資産
の取得(投資CF)
-1966 -2547 -4424 -1154 -2086 -1297
子会社取得収支(投資CF) -1810 608 3153 -1549 -3446 -386
事業譲受(投資CF) 0 0 -1792 0 0 0
配当支払(財務CF) -308 -966 -1540 -1791 -65 -1


2018年までの数値は年間の数値、2019年の数値は四半期ごとの数値を記載しました。


2019年から営業利益が大きく減っています。

要因は3つあり、

2018年まで計上していたM&Aによる割安購入益が消えているため。(後述)
第2四半期までで広告宣伝費、新規出店・事業拡大、その他先行投資費用を79億円計上したため。
子会社が減益であったため。

ということです。



中期経営計画では、営業利益目標を

2019年売上2500億円、営業利益230億円。
2021年売上3000億円、営業利益350億円。

としていました。

しかし、2019年の第2四半期に見通しを売上2309億円、
営業利益-33億円に下方修正されています。










■M&Aの履歴


結合日会社名分類取得対価のれん
2015/07/01北斗印刷結合646274
2016/02/23タツミプランニング結合25432148
2016/04/18日本文芸社結合2912-1483
2016/04/28三鈴結合450-326
2016/05/27パスポート(現HAPiNS)結合1138622
2016/05/31エンパワープレミアム結合45273
2016/06/30エンパワープレミアム結合1550
2016/07/05マルコ(現MRK)結合1750-2326
2016/07/15マルコ(現MRK)結合17500
2017/02/20ジーンズメイト結合1564-1687
2017/03/30夢展望結合1200
2017/03/31ぱど結合1000313
2017/04/28トレセンテ結合0-569
2017/06/28堀田丸正結合1925-1514
2017/08/10GORIN結合14501063
2017/12/28ビーアンドディー結合0-238
2018/03/14エンジェリーペ結合3300
2018/03/29ワンダーコーポレーション結合5271-4002
2018/03/30サンケイリビング結合1000-1993
2018/04/27シカタ結合1594711
2018/04/27湘南ベルマーレ結合101311
2016/07/01健康コーポレーション分離4190
2019/01/25ジャパンゲートウェイ譲渡未開示未開示


のれんがマイナスになっている部分が、
本来の企業価値より割安に株を購入できた「M&Aによる割安購入益」として、
営業利益に上乗せされます。


2018年までは営業利益の半分がこの負ののれんで上乗せされてきています。

2018年4月以降はM&Aが減っていて、
2019年度決算には、本業の利益のみが営業利益に反映されています。


■リスクと思うところ


営業CFが右肩下がりであること。

2019年第3四半期で、棚卸資産の増減-45億円、その他-40億円が計上されています。
棚卸資産の増減-45億円は業績拡大のための先行仕入れ費用かもしれませんが
その他-40億円の内訳がわからないところになっています。


税金の増減が安定しないこと。

税金は、その期の実態の利益を一番よく反映すると思いますが、
利益とあわせて右肩上がりになるのが理想と考えています。

「M&Aによる割安購入益」を除いた営業利益が右肩上がりのIR資料と比べても・・・。
税金の推移が、スッと頭に入ってこないというところです。



上記2点を考えると、中期経営計画の達成にはリスクがあって、
その分を割り引いて考えるべきかと思います。



2019/03/20

(01083)タウンガス 減配なし11年 配当2.6%


11年減配してない(01083)タウンガスについて

予想PER 11倍
予想配当利回り 2.7%
時価総額 約2400億円


スケジュールはだいたい以下の通りです。
・12月末決算締め
・期末一括配当 権利落 5月下旬→支払 7月上旬
2018年12月分の決算発表まで(2019/3/19)終わっています。

中国 連続減配なし銘柄(10年以上)の一覧

■どんな会社?


中国本土で都市ガスを供給します。
(00003)香港チャイナガスが親会社です。

都市ガス供給エリアは以下のエリアになります。(2017年末時点)



■配当履歴


2008 0.01
2009 0.02(+100%)
2010 0.03(+50%)
2011 0.05(+66%)
2012 0.06(+20%)
2013 0.08(+33%)
2014 0.10(+25%)
2015 0.10(+0%)
2016 0.12(+20%)
2017 0.15(+25%)
2018 0.15(+0%)

配当性向は、30%前後で推移しています。




■業績


・損益計算書、キャッシュフロー計算書
2014年2015年2016年2017年2018年
Revenue
売上
7881
(-)
7718
(-2%)
7181
(-7%)
8759
(+22%)
11787
(+34%)
Profit for the year attributable to
Shareholders of the Company
最終利益
1054
(-)
807
(-23%)
973
(+20%)
1365
(+40%)
1224
(-10%)
Diluted EPS
一株利益
0.4008 0.3043 0.3626 0.4987 0.4389
Net cash generated from operating activities
営業CF
1258 1416 1666 1514 未発表
Net cash used in
investing activities
投資CF
-2594 -1770 -1595 -1880 未発表
Net cash used in
financing activities
財務CF
642 1161 -759 519 未発表
purchase of property,
plant and equipment
設備投資(投資CF)
-1997 -1943 -1899 -1823 未発表
Acquisition of businesses
子会社買収(投資CF)
-544 7 -98 -54 未発表
Acquisition of interest in an associate
持分法買収(投資CF)
0 -55 -37 0 未発表
Dividends received
配当受取(投資CF)
337 374 481 338 未発表
Dividend paid
配当支払(財務CF)
-120 -186 -154 -148 未発表


2018年の売上は、全部門(ガス販売部門、ガス管接続部門)で増収を達成し、
34%増収となりました。

ガス燃料コストの上昇により、粗利率は、14.7%から13.5%へ減少しました。

粗利は1289→1597へ23%増益となりましたが、
特別利益の消滅により、最終利益は-6%の減益となりました。


■その他経営指標の推移


半年ごとの売上と、売上成長率です。



2018年下期は、やや鈍化しましたが、30%越えの成長率です。


契約者数推移です。



2018年は、1200万人を越えました。


ガス販売量推移です。



2018年は、100億立方メートルを越えました。


この結果から言えることをまとめますと、
ガス販売量の伸び率を越える売上から、販売単価は上がっていると推測できます。
ただ、ガス燃料コストの上昇もあり、利幅は昨年並みとなりました。


ブログ主の感想は、とびきり良い決算でもないが、
悪い決算でもないという印象でした。


2019/03/19

(01910)サムソナイト 連続増配7年 配当2.7%

連続増配7年を継続中の(01910)サムソナイト(新秀麗国際)について

予想PER 19倍
予想配当利回り 2.7%
時価総額 約5000億円


スケジュールはだいたい以下の通りです。
・12月末決算締め
・期末一括配当 権利落 6月中旬→支払 7月中旬

2018年12月分の決算発表まで(2019/3/13)終わっています。

【2018】中国 連続増配銘柄(5年~9年)

■どんな会社?


創業から100年以上の歴史をもつスーツケース等の旅行用かばんを
世界100か国以上で生産、販売します。




当社の主力ブランドは「Samsonite」ですが、その他のブランド買収の歴史は、
1993年「American Tourister」、2012年「High Sierra」、「Hartmann」
2014年「Lipault」、「Speck」、「Gregory」、2016年「Tumi」
と、近年はブランドの買収が加速しています。




(たしかに日本でもこのブランドはよくみます。)


売上最大のアメリカが売上全体の4割を占めており、
決算は、米ドルで行います。

■配当履歴


    米ドル  香港ドル
2011 -     0.1648
2012 0.02665 0.2065(+25%)※全て特別配当
2013 0.05680 0.4368(+111%)※全て特別配当
2014 0.06240 0.4821(+10%)※全て特別配当
2015 0.06590 0.5102(+5%)
2016 0.06870 0.5318(+4%)
2017 0.07710 0.6031(+13%)
2018 0.08730 -(+13%)

会社発表の配当が、米ドル表記のケース、香港ドル表記のケース、
両方併記のケースがあります。
2011年に上場後、連続増配が7年になりました。




■業績


・損益計算書、キャッシュフロー計算書
2014年2015年2016年2017年2018年
Revenue
売上
2350
(-)
2432
(+3%)
2810
(+15%)
3490
(+24%)
3797
(+8%)
Profit attributable to
Equity shareholders of the Company
最終利益
186
(-)
197
(+5%)
255
(+29%)
334
(+31%)
236
(-29%)
Diluted EPS
一株利益
0.132 0.140 0.181 0.234 0.165
Net cash from operating activities
営業CF
229 259 260 341 307
Net cash used in
investing activities
投資CF
-267 -104 -1759 -277 -117
Net cash used in
financing activities
財務CF
-41 -110 1697 -112 -107
purchase of property,
plant and equipment
設備投資(投資CF)
-69 -68 -69 -94 -100
Acquisition of businesses, net of cash acquired
子会社買収(投資CF)
-196 -30 -1685 -169 0
Acquisition of non-controlling interest
持分法買収(財務CF)
0 -15 0 -31 0
Dividend paid
配当支払(財務CF)
-95 -99 -107 -119 -124

2018年の売上は、すべてのブランドで増収を達成し、8%増収となりました。
2017年5月に買収したeBagsの影響を除く売上は、7.5%増収となりました。

営業利益は10%増益でしたが、米国の減税効果の影響で最終利益は-29%の減益となりました。


地域別売上は、アメリカがダントツで多いです。




■世界の旅行者数推移


スーツケースの新規購入者数や、買い替え需要
(スーツケースの寿命は5年~10年であることが多いようです。)
をイメージしながら、当社の売上は、旅行者数に依存しているという仮説を立てて、
検証してみました。

国連世界観光機関(UNWTO)のサイトで、過去の海外旅行者数推移と
未来の海外旅行者数予測が公開されています。
(引用した資料は2017年の資料です。)


この表を見ると、例えば2008年にリーマンショックがありましたが、
それで旅行を止めるような影響は実はほとんどないということを
証明してくれていて、とても心強いデータです。




2005年から2016年までの平均増加率は3.9%でした。
2020年に14億人、2030年に18億人と予想されています。

この予想値が達成できた場合の平均増加率は、
2020年まで3%台前半、2030年まで2%台後半となります。


旅行者数の予想と、当社のブランド力から、毎年の売上成長率は
5%~10%を達成できるのでは?とブログ主は期待しました。

■感想


ビジネス内容は堅く、キャッシュフローも営業CFで設備投資や配当支払金額を
まかなえている点が良さそうで、安心して株を保有できます。


2017年~2018年の高値と比べるとずいぶん買いやすい株価になってきました。
成長率から考えると、他銘柄との比較で、20香港ドルくらいまで下がってくれれば、
PER15倍、配当3%前半台になり、買ってみたいかなと思います。


2019/03/17

若手社員の給料の増やし方


資産形成には若いときからの投資が重要、と国も含めて
主張されてますが、投資の元手の作り方として
若手社員の給料の増やし方を考えてみます。


結論から言いますと、
会社内の自身の評価を高めると賃金が上昇しやすく、
目標管理の設定方法や、進捗管理はがんばっても賃金に影響は少ない
という分析結果になります。

■給料上昇率


年齢ごとの平均的な給料の増え方がどのくらいか
厚生労働省の2017年データで確認してみます。

性別階級賃金(百万円)前階級との差性別階級賃金(百万円)前階級との差
全年齢335.5全年齢246.1
20-24210.520-24202.5
25-29248.117.8%25-29225.911.5%
30-34289.016.4%30-34241.66.9%
35-39324.112.1%35-39254.05.1%
40-44358.710.6%40-44262.43.3%
45-49394.710.0%45-49268.22.2%
50-54424.07.4%50-54270.00.6%
55-59412.2-2.7%55-59262.9-2.6%
60-64294.1-28.6%60-64224.3-14.6%
65-69261.0-11.2%65-69220.1-1.8%

過去10年の年齢別平均給料を調べてみると、
男性は20代やや上昇、30代以降は横ばいもしくは下落、
女性は全年代でやや上昇していました。

言い換えると、「20-24歳」の方が5年経って「25-29歳」ゾーンに移行すると、
男性で17.8%、女性で11.5%給料が増えたという読み取り方ができます。


つまり、若い年齢のほうが給料が増えやすい傾向がありそうな感じがします。

■給料上昇要因の分析


つぎに、国の労働政策研究・研修機構の2016年データで、
若手社員(15歳~34歳)の賃金上昇要因を統計分析(重回帰分析)されていますので、
それを確認します。

<分析方法>

以下の項目が賃金上昇にどれだけ寄与しているかという分析になります。
データ数は、10390件です。

1.性別
2.年齢
3.最終学歴
 ・専修、各種学校
 ・短大、高専
 ・大学、大学院
4.勤続年数
5.入社時の月給額
6.採用形態
 ・新卒採用
 ・中途採用
 ・内部登用(非正規→正規)
7.企業規模
 ・10人未満
 ・10~49人
 ・50~99人
 ・100~299人
 ・300~499人
 ・500人以上
8.過去3年間の企業業績
 ・上昇
 ・下降
9.目標管理の方法
 ・利益目標の設定
 ・売上目標の設定
 ・成果物の数の設定
 ・チャレンジングな活動目標
 ・プロセスに関する目標
10.進捗管理の頻度
 ・毎日~週1度
 ・月1度
 ・四半期に1度
 ・半年に1度
 ・年に1度
 ・行っていない
11.自身の評価
 ・上位20%
 ・上位40~20%
 ・真ん中
 ・下位40~20%
 ・下位20%
12.労働組合加入

<分析結果>

産業別に賃金上昇に影響が大きいものの一覧になります。



例えば、情報通信業で賃金が上昇しやすい要因は、
性別(男性)、学歴(大学、大学院)、勤続年数、企業規模、自身の評価が
大きく関わっている企業が多いということになります。

自身の評価とは、今年度の会社でのあなたの評価(主観的)を指しています。

■分析結果の考察


分析していた項目の中で、個人の努力で属性を変えられるものと
変えられないものに分けられます。


社会人の方を想定して、個人の努力で変えられそうなものを抽出しますと、

・目標管理の方法
・進捗管理の頻度
・自身の評価

です。


大企業に転職する大技もあります。
ただし、同時に採用形態も新卒から中途に変わってしまいます。
建設業や、運輸・郵便、医療・福祉は中途が不利という傾向がありますので、
大企業に転職したのに賃金があまり変わらないということがあります。



これをふまえて分析結果をみてみると、
一番影響が大きいのは、「自身の評価」で、最も努力すべきでしょう。

逆にほとんど影響がないのが、「目標管理の方法」、「進捗管理の頻度」で
賃金とはほとんど関係ないという分析結果になっています。



業種別に考えますと、分析結果まとめ表の左上に〇がついている項目は
特に賃金上昇に影響が大きいので、その項目を努力すべきと考えられます。

情報通信業、宿泊・飲食・サービス業はがんばった分、賃金が増えやすい
ということになります。



上司の経験からくる根拠のない発言?も
こういったデータで分析できるとすっきりしますね。



2019/03/11

(01883)中信国際電訊 連続増配6年 配当6.0%

連続増配6年を継続中の(01883)中信国際電訊について

予想PER 11倍
予想配当利回り 6.0%
時価総額 約1600億円


スケジュールはだいたい以下の通りです。
・12月末決算締め
・期末配当 権利落 5月中旬→支払 6月上旬
・中間配当 権利落 9月上旬→支払 9月下旬

2018年12月分の決算発表まで(2019/2/28)終わっています。

【2018】中国 連続増配銘柄(5年~9年)

■どんな会社?


主に香港、マカオ、中国本土、シンガポールで、 携帯電話、固定電話、
国際電話、ブロードバンド、データセンターを提供します。




特に、中国政府の重点発展地域である
広東、香港、マカオのグレーターベイエリア(GBA)に強みを持ちます。

■配当履歴


2007 0.041
2008 0.084(+104%)
2009 0.095(+13%)
2010 0.095(+0%)
2011 0.096(+1%)
2012 0.096(+0%)
2013 0.100(+4%)
2014 0.113(+13%)
2015 0.125(+10%)
2016 0.132(+5%)
2017 0.160(+21%)
2018 0.180(+12%)

連続増配が10年になりました。




■業績


・損益計算書、キャッシュフロー計算書
2014年2015年2016年2017年2018年
Revenue
売上
8183
(-)
8349
(+6%)
7699
(+8%)
7450
(+10%)
9464
(+15%)
Profit attributable to
Equity shareholders of the Company
最終利益
723
(-)
802
(-5%)
850
(+28%)
881
(+37%)
951
(+15%)
Diluted EPS
一株利益
21.5 23.6 24.7 24.8 26.7
Net cash from operating activities
営業CF
1627 1775 1882 1883 未発表
Net cash used in
investing activities
投資CF
-717 -874 -1337 -831 未発表
Net cash used in
financing activities
財務CF
-368 -1212 -331 -925 未発表
Payment for the purchase of other property,
plant and equipment and others
設備投資(投資CF)
-719 -734 -608 -549 未発表
Payment for the acquisitions of subsidiaries
子会社買収(投資CF)
-1 0 -681 -158 未発表
Other borrowing costs paid
利息支払(財務CF)
-308 -312 -287 -306 未発表
Dividend paid
配当支払(財務CF)
-353 -394 -436 -482 未発表

2018年の売上は、27%増収となりました。
要因として、携帯機器販売を除くメイン事業が12%増収となりました。

携帯電話の顧客数が864000人から930000人に増加しました。

ブロードバンド顧客数は2.8%増加し、マカオにおけるシェアを97%としました。



■事業別売上推移


事業別売上推移です。



近年は、データセンター事業(企業ソリューション事業)の伸びにより、
売上成長を続けています。

携帯機器販売は年ごとのぶれが大きい事業になっています。
当社の評価は、携帯機器販売事業を除いた数字で評価すべきと考えています。
当社も、同業他社と同様に、堅いビジネスと言えそうです。


■同業他社との比較


香港携帯電話業者は当社のほかに、(00008)PCCW、(01310)HKBNがあります。
事業内容がほとんど同じです。

各指標と、主観的な評価で比較してみました。

(01883)中信国際電訊(00008)PCCW(01310)HKBN
売上9464388503948
利益951897396
時価総額114903667012730
PER11倍34倍26倍
配当利回6.0%6.8%5.0%
その他動画事業あり
売上成長×
PER×
配当

どの銘柄を保有しても間違いなさそうで、
好みで選んでよいのかなと思います。


2019/03/10

(00788)中国鉄塔 から5Gの未来と関連銘柄を考えてみた2


(00788)中国鉄塔 から考える5Gの未来と関連銘柄のお勉強2です。

ビジネスモデルのお勉強(前の記事)

業績への影響 ←ここから

株価への影響


なお、ブログ主自身は、5Gの専門家でもなく、
にわかで勉強した知識です。

誤りの無いように注意していますが、意図せず誤りが混じる可能性がございますことを
ご了承ください。

■5G設備投資がどのくらい増えるか?


総務省が、
特に、5Gの導入に当たっては、高速化・大容量化や高周波数帯の利用のために基地局の更なる小セル化や多セル化が必要となるが、
と言ってますので、このあたりから考えてみます。


高速化、大容量化として、アメリカンタワーで掲載している
北米の4Gまでの普及速度と、データ使用量の推移です。






それをふまえた北米の5Gの普及速度予測と、データ使用量予測です。
なお、単位は、1000petabytes=1exabytes です。(ギガやテラより多い)





3G→4Gと、4G→5Gの曲線が似てるような感じがします。


以上のことを念頭におきながら、 アメリカンタワー、クラウンキャッスル
集計したキャリア設備投資推移をみてみます。

アメリカンタワーの資料です。
毎年の設備投資額と、同期間の技術(3Gとか、4Gとか)を示しています。




クラウンキャッスルの資料です。
2G~4G期間内の平均設備投資額の推移を右上に、
各キャリアの5G投資へのコメントを下に記載しています。




3G→4Gの増え方を見ると、4G→5Gの設備投資が2倍~3倍に
増えるようなレベルにならないのでは?という気持ちになりました。

また、指数関数的な増え方でもなさそうです。
(これって、部品メーカーのような?一度切りの需要となる業種への恩恵は限定的では?)




■売上と利益の推移は?


中国鉄塔の2018年(上場直後)売上は、前年比11%の増収でした。
テナント数12%増、テナント率(Tenancy ratio)1.44→1.55に上昇でした。





売上と利益も、アメリカンタワー、クラウンキャッスルの過去の推移をみてみます。






売上、利益ともに、5年で2倍くらいのペースが相場?という感じですね。
指数関数的な成長率はありそうです。

■株価推移


株価推移を比較してみました。



同期間のS&P500は、165%くらいのパフォーマンスでした。
夢ありすぎです。


中国鉄塔上場後の株価推移です。


■感想


5Gの恩恵は、この業種はかなり大きいのでは?という感想ですが、
現状のPER60倍超えは、高すぎでは?という部分もあります。


夢がある銘柄ですが、
ブログ主は成長株でもPER30倍までしか許容できないので、
買うかかなり迷います。


せめてPER30倍(株価半分)くらいになってくれれば・・・。


(00788)中国鉄塔 から5Gの未来と関連銘柄を考えてみた1


(00788)中国鉄塔 から考える5Gの未来と関連銘柄をお勉強してみます。

ビジネスモデルのお勉強

業績への影響(次の記事)

株価への影響(次の記事)

の順に考えてみます。


なお、ブログ主自身は、5Gの専門家でもなく、
にわかで勉強した知識です。

誤りの無いように注意していますが、意図せず誤りが混じる可能性がございますことを
ご了承ください。

■関連銘柄


本記事で比較して考えてみるのは3銘柄+1銘柄(日本のご参考会社)です。

銘柄コード銘柄名売上(百万米ドル)PER配当利回
中国 00788 中国鉄塔 10772 87倍 0.1%
米国 AMT アメリカンタワー 7440 65倍 1.8%
米国 CCI クラウンキャッスル
インターナショナル
4716 90倍 3.7%
日本
※参考
非上場 JTOWER - - -
※1人民元=0.15米ドルで換算。




■ビジネスモデル


おおまかにいうと、
5Gの電波が各端末に届くまでに経由する鉄塔や、設備の運営をして売上にしています。


詳細ですが、まず全体像として
5Gの電波が各端末に届くまでの経路が、総務省の資料に掲載されています。




それで、上記図の一番左の土地、建物、鉄塔の詳細が、アメリカンタワーの資料で説明されています。




「AMT」マークが、この鉄塔業者の所有物です。
一般的に、「AMT」マークの塔の部分を「Tower」、地面を「site」と呼んでいるようです。

「TEN」マークが、テナント(NTTドコモとか、AT&Tとか)の所有物です。


「AMT」の部分をリースでテナントへ貸し出すことで収益を上げる形になります。
複数のテナントにリースすることができて、設備がアップグレードしていきます。

下の図は、左:1テナント→中:2テナント→右:3テナントと、
徐々にアップグレードされていくイメージになります。




テナントが増えた場合の収益イメージです。



テナントが増えれば増えるほど、リースの利益が増えることがわかると思います。
また、各テナントが別々に鉄塔を建設した場合、各テナントの費用負担が巨額になりますので、
このビジネスモデルが、テナントにもメリットがあることもわかります。

このビジネスモデルは、日本も遅ればせながら総務省が推進していく意向で
あることをコメントしております。




1つの場所にいくつのテナントが入っているか?という指数が
「Tenancy ratio(= tenant/site)」や、「tenanst per tower」等で
各社から公表されている重要な指標の1つになります。


もう1つ地下や、トンネル内等に設置する小型の設備があります。
「DAS(distributed antenna system)」や、「small cell」と呼んでいます。



日本のJTOWERのサイトによると、
日本では、小型の設備でシェアリングが進んでいるようです。







ここまでがビジネスモデルのお勉強です。

業績や、株価の見通しは次の記事で検討してみます。