2019/03/21

(2928)RIZAP の株主優待が気になって決算書を見てみました


(2928)RIZAPについて
お得な株主優待が気になって決算書を見てみました。

予想PER 赤字
予想配当利回り 無配
時価総額 約2000億円

3月末 株主優待
 100株 2000ポイント
 200株 4000ポイント
 ・
 ・



成長株苦手なブログ主の結論としては、
現状のPER(株価300円台)は、2021年の中期経営計画の利益目標(営業利益350億円)が
達成できた前提の株価に思えて、目標達成確度が高くないように感じましたので、
ちょっと株価高すぎるかなという印象でした。

■業績


・損益計算書、キャッシュフロー計算書
2016年2017年2018年2019年
1Q
2019年
2Q
2019年
3Q
売上収益 53937 95299 136201 52174 56930 63299
営業利益 3159 10212 13590 -3726 -5103 3030
法人所得税費用 1372 1802 1306 -656 880 1304
最終利益 1587 7678 9250 -3098 -5434 405
一株利益 6.26 30.13 36.29 -5.98 -9.78 0.73
営業CF 868 175 87 -4714 -2902 -6483
投資CF -3973 2914 -3495 -3075 -5689 -436
財務CF 5137 11088 22725 24023 5922 -3227
有形固定資産
の取得(投資CF)
-1966 -2547 -4424 -1154 -2086 -1297
子会社取得収支(投資CF) -1810 608 3153 -1549 -3446 -386
事業譲受(投資CF) 0 0 -1792 0 0 0
配当支払(財務CF) -308 -966 -1540 -1791 -65 -1


2018年までの数値は年間の数値、2019年の数値は四半期ごとの数値を記載しました。


2019年から営業利益が大きく減っています。

要因は3つあり、

2018年まで計上していたM&Aによる割安購入益が消えているため。(後述)
第2四半期までで広告宣伝費、新規出店・事業拡大、その他先行投資費用を79億円計上したため。
子会社が減益であったため。

ということです。



中期経営計画では、営業利益目標を

2019年売上2500億円、営業利益230億円。
2021年売上3000億円、営業利益350億円。

としていました。

しかし、2019年の第2四半期に見通しを売上2309億円、
営業利益-33億円に下方修正されています。










■M&Aの履歴


結合日会社名分類取得対価のれん
2015/07/01北斗印刷結合646274
2016/02/23タツミプランニング結合25432148
2016/04/18日本文芸社結合2912-1483
2016/04/28三鈴結合450-326
2016/05/27パスポート(現HAPiNS)結合1138622
2016/05/31エンパワープレミアム結合45273
2016/06/30エンパワープレミアム結合1550
2016/07/05マルコ(現MRK)結合1750-2326
2016/07/15マルコ(現MRK)結合17500
2017/02/20ジーンズメイト結合1564-1687
2017/03/30夢展望結合1200
2017/03/31ぱど結合1000313
2017/04/28トレセンテ結合0-569
2017/06/28堀田丸正結合1925-1514
2017/08/10GORIN結合14501063
2017/12/28ビーアンドディー結合0-238
2018/03/14エンジェリーペ結合3300
2018/03/29ワンダーコーポレーション結合5271-4002
2018/03/30サンケイリビング結合1000-1993
2018/04/27シカタ結合1594711
2018/04/27湘南ベルマーレ結合101311
2016/07/01健康コーポレーション分離4190
2019/01/25ジャパンゲートウェイ譲渡未開示未開示


のれんがマイナスになっている部分が、
本来の企業価値より割安に株を購入できた「M&Aによる割安購入益」として、
営業利益に上乗せされます。


2018年までは営業利益の半分がこの負ののれんで上乗せされてきています。

2018年4月以降はM&Aが減っていて、
2019年度決算には、本業の利益のみが営業利益に反映されています。


■リスクと思うところ


営業CFが右肩下がりであること。

2019年第3四半期で、棚卸資産の増減-45億円、その他-40億円が計上されています。
棚卸資産の増減-45億円は業績拡大のための先行仕入れ費用かもしれませんが
その他-40億円の内訳がわからないところになっています。


税金の増減が安定しないこと。

税金は、その期の実態の利益を一番よく反映すると思いますが、
利益とあわせて右肩上がりになるのが理想と考えています。

「M&Aによる割安購入益」を除いた営業利益が右肩上がりのIR資料と比べても・・・。
税金の推移が、スッと頭に入ってこないというところです。



上記2点を考えると、中期経営計画の達成にはリスクがあって、
その分を割り引いて考えるべきかと思います。



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