(2928)RIZAPについて
お得な株主優待が気になって決算書を見てみました。
予想PER 赤字
予想配当利回り 無配
時価総額 約2000億円
3月末 株主優待
100株 2000ポイント
200株 4000ポイント
・
・
成長株苦手なブログ主の結論としては、
現状のPER(株価300円台)は、2021年の中期経営計画の利益目標(営業利益350億円)が
達成できた前提の株価に思えて、目標達成確度が高くないように感じましたので、
ちょっと株価高すぎるかなという印象でした。
■業績
・損益計算書、キャッシュフロー計算書
2016年 | 2017年 | 2018年 | 2019年 1Q | 2019年 2Q | 2019年 3Q | |
売上収益 | 53937 | 95299 | 136201 | 52174 | 56930 | 63299 |
営業利益 | 3159 | 10212 | 13590 | -3726 | -5103 | 3030 |
法人所得税費用 | 1372 | 1802 | 1306 | -656 | 880 | 1304 |
最終利益 | 1587 | 7678 | 9250 | -3098 | -5434 | 405 |
一株利益 | 6.26 | 30.13 | 36.29 | -5.98 | -9.78 | 0.73 |
営業CF | 868 | 175 | 87 | -4714 | -2902 | -6483 |
投資CF | -3973 | 2914 | -3495 | -3075 | -5689 | -436 |
財務CF | 5137 | 11088 | 22725 | 24023 | 5922 | -3227 |
有形固定資産 の取得(投資CF) |
-1966 | -2547 | -4424 | -1154 | -2086 | -1297 |
子会社取得収支(投資CF) | -1810 | 608 | 3153 | -1549 | -3446 | -386 |
事業譲受(投資CF) | 0 | 0 | -1792 | 0 | 0 | 0 |
配当支払(財務CF) | -308 | -966 | -1540 | -1791 | -65 | -1 |
2018年までの数値は年間の数値、2019年の数値は四半期ごとの数値を記載しました。
2019年から営業利益が大きく減っています。
要因は3つあり、
2018年まで計上していたM&Aによる割安購入益が消えているため。(後述)
第2四半期までで広告宣伝費、新規出店・事業拡大、その他先行投資費用を79億円計上したため。
子会社が減益であったため。
ということです。
中期経営計画では、営業利益目標を
2019年売上2500億円、営業利益230億円。
2021年売上3000億円、営業利益350億円。
としていました。
しかし、2019年の第2四半期に見通しを売上2309億円、
営業利益-33億円に下方修正されています。
■M&Aの履歴
結合日 | 会社名 | 分類 | 取得対価 | のれん |
2015/07/01 | 北斗印刷 | 結合 | 646 | 274 |
2016/02/23 | タツミプランニング | 結合 | 2543 | 2148 |
2016/04/18 | 日本文芸社 | 結合 | 2912 | -1483 |
2016/04/28 | 三鈴 | 結合 | 450 | -326 |
2016/05/27 | パスポート(現HAPiNS) | 結合 | 1138 | 622 |
2016/05/31 | エンパワープレミアム | 結合 | 45 | 273 |
2016/06/30 | エンパワープレミアム | 結合 | 155 | 0 |
2016/07/05 | マルコ(現MRK) | 結合 | 1750 | -2326 |
2016/07/15 | マルコ(現MRK) | 結合 | 1750 | 0 |
2017/02/20 | ジーンズメイト | 結合 | 1564 | -1687 |
2017/03/30 | 夢展望 | 結合 | 120 | 0 |
2017/03/31 | ぱど | 結合 | 1000 | 313 |
2017/04/28 | トレセンテ | 結合 | 0 | -569 |
2017/06/28 | 堀田丸正 | 結合 | 1925 | -1514 |
2017/08/10 | GORIN | 結合 | 1450 | 1063 |
2017/12/28 | ビーアンドディー | 結合 | 0 | -238 |
2018/03/14 | エンジェリーペ | 結合 | 330 | 0 |
2018/03/29 | ワンダーコーポレーション | 結合 | 5271 | -4002 |
2018/03/30 | サンケイリビング | 結合 | 1000 | -1993 |
2018/04/27 | シカタ | 結合 | 1594 | 711 |
2018/04/27 | 湘南ベルマーレ | 結合 | 101 | 311 |
2016/07/01 | 健康コーポレーション | 分離 | 419 | 0 |
2019/01/25 | ジャパンゲートウェイ | 譲渡 | 未開示 | 未開示 |
のれんがマイナスになっている部分が、
本来の企業価値より割安に株を購入できた「M&Aによる割安購入益」として、
営業利益に上乗せされます。
2018年までは営業利益の半分がこの負ののれんで上乗せされてきています。
2018年4月以降はM&Aが減っていて、
2019年度決算には、本業の利益のみが営業利益に反映されています。
■リスクと思うところ
営業CFが右肩下がりであること。
2019年第3四半期で、棚卸資産の増減-45億円、その他-40億円が計上されています。
棚卸資産の増減-45億円は業績拡大のための先行仕入れ費用かもしれませんが
その他-40億円の内訳がわからないところになっています。
税金の増減が安定しないこと。
税金は、その期の実態の利益を一番よく反映すると思いますが、
利益とあわせて右肩上がりになるのが理想と考えています。
「M&Aによる割安購入益」を除いた営業利益が右肩上がりのIR資料と比べても・・・。
税金の推移が、スッと頭に入ってこないというところです。
上記2点を考えると、中期経営計画の達成にはリスクがあって、
その分を割り引いて考えるべきかと思います。
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