2019/09/15

(BR)ブロードリッジ 連続増配11年 配当1.7%


米国株の連続増配11年(BR)ブロードリッジについて

予想PER 25倍
予想配当利回り 1.7%
時価総額 約1兆5000億円


6月末決算会社です。


■どんな会社?


機関投資家向け等に株主総会の議決権行使プラットフォーム等を提供します。


ブロードリッジと東証の合弁会社ICJのサイトに掲載されている図を引用して、
読み解いてみます。



図の右下の「国内外機関投資家」が株を保有する際、
「管理信託銀行」や「常任代理人」「カストディ銀行」が間に入ります。

(例えば、外国人が日本株を買うときに、日本国内の連絡先として
「常任代理人」を設定するような仲介的なものが必要。)


そのときの従来の株主名簿管理人の電子投票システムは、
「管理信託銀行」や「常任代理人」「カストディ銀行」が議決権行使の対象となりますが、
当社のシステムでは、「国内外機関投資家」(つまり実際に株を買った人)が
議決権行使の対象となります。



「国内外機関投資家」には以下のような画面に表示されるので、
「賛成」、「反対」、「一部賛成」等の行使をします。(Proxy Edgeシステム)




また、オンライン株主総会のサービスも行っています。




オンライン株主総会は、日本では政府が対応の検討を始めたばかりです。



当社の顧客は、「銀行」や「証券会社」、「資産管理」、「ファンド」、および、
「株式発行企業」と決算資料で説明されています。


ブログ主の感想ですが、電子投票システムにおいて、
「管理信託銀行」や「常任代理人」と、「国内外機関投資家」の間を
紐づけるデータを取得できるのは、おそらく当社のような限られた業者のみであり、
そこが、amazonや、googleと競合しないのではないかと思います。


日本株では、(7921)宝印刷や(6035)IRJが近そうな気がします。


■配当履歴


2005 0.3700
2006 0.1000(-73%)
2007 0.1800(+80%)
2008 0.2600(+44%)
2009 0.4200(+61%)
2010 0.5800(+38%)
2011 0.6200(+6%)
2012 0.6800(+9%)
2013 0.7800(+14%)
2014 0.9600(+23%)
2015 1.1400(+18%)
2016 1.2600(+10%)
2017 1.3900(+10%)
2018 1.7000(+22%)

権利確定日の年で年間配当金を計算しています。
また、2004年以前は、株式分割があったため省略します。

1、4、7、10月に配当が支払われます。

2019年の年間配当金はこのままいくと、$2.05(+20%)になります。




■業績


・損益計算書、キャッシュフロー計算書
2016年2017年2018年2019年2020年
会社見通し
Total revenues
売上
2897
(-)
4142
(+43%)
4329
(+5%)
4362
(+1%)
+3%~+6%
Recurring fee revenue
(うち)定期的売上
1895
(-)
2451
(+29%)
2610
(+6%)
2759
(+6%)
+8%~+10%
Net earnings
当期純利益
307
(-)
326
(+6%)
427
(+30%)
482
(+12%)
-
Diluted earnings per share
希薄化後EPS
2.53
(-)
2.70
(+7%)
3.56
(+32%)
4.06
(+14%)
+5%~+9%
Net cash flows provided by
operating activities
営業CF
437 515 693 617 -
Net cash flows used in
investing activities
投資CF
-136 -659 -249 -433 -
Net cash flows used in
financing activities
財務CF
108 -311 -449 -173 -
Capital expenditures
設備投資(投資CF)
-57 -85 -76 -50 -
Software purchases and capitalized
internal use software
ソフトウェア投資(投資CF)
-17 -28 -21 -22 -
Acquisitions, net of cash acquired
子会社買収(投資CF)
-53 -448 -108 -354 -
Purchases of Treasury stock
自社株買(財務CF)
-119 -342 -277 -397 -
Dividend paid
配当支払(財務CF)
-138 -152 -165 -211 -

2019年6月期末決算の売上は+1%の増収でした。
なお、売上の会計基準変更がありましたが、変更前でも+1%の増収でした。


売上は、3つのセグメントで発表されています。

・定期的売上(Recurring Fee Revenues)
・イベント売上(Event-Driven Fee Revenues) ※コーポレートアクション等
・発送物売上(Distribution Revenues) ※中間報告書の発送等

もっとも大事な定期的売上は+6%の増収でした。



■定期的な売上の推移


まずは、米国上場企業数と売上の推移です。




上場企業数は、このサイトを参考にしました。

また、期間は連続増配が始まるころの2005年以降のデータを取得しました。


上場企業数は、2010年代前半に減少していたにもかかわらず、
当社の売上はほぼ増収を達成していました。


次に、前年比売上成長率推移です。



定期的な売上成長率は、2005年以降、一度も減益になっていません。


業績は株式市場次第という懸念もありましたが、
実はとてつもなく堅いビジネスなのではないかと思います。


良い銘柄をみつけたかも。





ブログの先パイに勧められてツイッターはじめてみました。





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