2020/01/22

(GDS)GDS Holdings


米国ADRの(GDS)GDS Holdingsについて
赤字ですが、不動産賃貸に近いビジネスモデルとおもい
調べてみました。


■どんな会社?


北京、上海、深セン、香港でデータセンターを運営しています。

顧客先は、アリババやテンセント等があります。



2016年当時のマーケットシェアが2%でした。




上記会社の上場先です。(通信キャリアのぞく)

【米国】
・21 Vianet
・GDS

【中国】
・Wangsu
・Dr Peng
・AtHub

データセンターは、クラウドサービスのインフラ的な位置付けで、
3年で2倍の市場規模成長が見込まれています。





■同業他社と比較


<業績概要>

赤字で無配のGDSと、黒字で有配の(01686)サンイービジョンを比較してみました。
サンイービジョンは香港でデータセンター運営をしています。


まずは売上。



通貨が違いますが、1人民元=1.13香港ドルで考えると、
売上はGDSのほうが大きくなり、
成長率もGDSのほうが高いです。


次に粗利。



粗利はややサンイービジョンのほうが多く、
利益率はサンイービジョンのほうが2倍以上あります。


最後に税引前利益。



売上が増えるほど税引前利益が増えるサンイービジョン。
売上が増えても税引前利益の赤字が増えるGDS。


<利益率の違い>

過去の固定資産:建物&設備(Property, plant and equipment)の推移を
見てみると、サンイービジョンは2013年まではほぼ横ばいでした。
その間売上は、約3倍になりました。




売上を建物&設備(建設中をのぞく)で割り算すると、
サンイービジョンは建物&設備1単位あたり売上が年々増えてきています。

単価が高いのか、データセンターの供給(キャビネット数)を増やしているのか。


一方でGDSのほうは建物をどんどん増やしていて、
完成からおおよそ3年未満の稼働率90%未満の建物が多く混ざっており
建物&設備1単位あたり売上が上がっていません

そのため、利益率も上がっていきません。



GDS社の開示資料でも、入居率(Utilization Rate)が90%には届いていなくて、
単価?(Average MSR)がやや下がっているところが
サンイービジョンとおそらく違うところではないかと。




<税引前利益の違い>

金利負担が違います。



両社とも新しいデータセンターを作るときに
借入をしていますが、金利が違いすぎます。

GDS社は7%~8%の金利で借入をしています。


ちなみに、仮にGDSの金利がサンイービジョン並みでも、
税引前利益は赤字になると思います。

■まとめ


2021年に黒字化のコンセンサス予想になっています。

とはいえ、まだまだ建設中やパイプラインが多くて
本当に黒字化されるかよくわからないです。



現状は、完成したばかりのデータセンターの減価償却費負担が重く、金利負担も重い。
一方で、顧客の入居待ちが多くて厳しい時期かと思いました。


稼働中(In Service)の割合がもっと多くなれば
黒字化される(してほしい)ので、
それを待ってから株の購入を検討しても遅くないような気がしました。



ブログの先パイに勧められてツイッターはじめてみました。





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