2019/11/25

(4485)JTOWERのIPOについて


ずっと追いかけていた(00788)中国鉄塔と同業の
(4485)JTOWERがIPOしますのでみてみました。

※ブログ主が以前書いた(00788)中国鉄塔のビジネスモデル


■概要を比較


JTOWERと、中国鉄塔の主要項目を比較してみました。



・設立年は近い
・導入物件数、Tenancy Ratioを経営上の重要な指標としている
・売上に対して、減価償却費の比率が高い
・主要顧客は大手通信キャリア

このあたりは、JTOWER社の説明と同じになってそうです。






■業績


・損益計算書、キャッシュフロー計算書
2018年2019年2020年
(中間まで)
2020年
(中間~期末)
2021年
売上 756 1377 1096
減価償却費 -233 -300 -274
売上総利益 169 647 567
販売費及び一般管理費 -643 -817 -556
営業利益 -474 -169 10
営業CF 888 1290 1677
投資CF -1900 -2110 -2200 (予定)
-500
(予定)
-3990
財務CF 2603 570 -646 (予定)
IPO:5490
返済:-1000
有形固定資産の取得
(投資CF)
-800 -1775 -1616 (予定)
-500
(予定)
-3990


表の中の(予定)は、手取金の使途をIPO目論見書から引用しました。
手取概算額合計上限5,490,467千円

1. 国内IBS事業については、導入拡大のための屋内無線通信設備資金の一部として、2020年3月期に500,000 千円、2021年3月期に3,490,467千円を充当する予定であります。

2.タワー事業については、導入拡大のための屋外無線通信設備資金の一部として、2021年3月期に500,000 千円を充当する予定であります。

3. 財務体質及び経営基盤の安定化のため、金融機関からの借入金の返済資金として2020年3月期に 1,000,000千円を充当する予定であります。


・貸借対照表
2018年2019年2020年
(中間まで)
2020年
(中間~期末)
2021年
機械装置及び運搬具 1431 3597
リース資産 532 677
導入済物件数(国内) 43 97 123
導入済物件数(海外) 129 141 145


機械装置及び運搬具、リース資産は、減価償却費をマイナスする前の金額です。


■設備規模、売上をブログ主のほうで予想


IPO目論見書の手取金の使途から、2021年までの導入物件数、
売上をブログ主のほうで考えてみました。

<設備規模予想>

2019年3月時点:

・機械装置及び運搬具+リース資産=約43億円
・国内:海外の資産比率は、だいたい、3:1
・国内導入物件額=約43億円×75%=約32億円
・国内導入物件数=97
・1物件あたり額=約32億円÷97=約3300万円


2020年まで:

・屋内無線通信設備資金の一部として、5億円充当
・5億円÷約3300万円=15物件導入(予想)


2021年まで:

・屋内無線通信設備資金の一部として、34.9億円充当
・34.9億円÷約3300万円=105物件導入(予想)


グラフにしてみました。(海外の物件数は変わらない前提)




<売上予想>

国内、海外別に売上が開示されています。
国内売上÷国内導入済み物件数で、1物件あたりの国内売上を計算してみます。

2018年:約1190万円
2019年:約890万円


海外も同様に、

2018年:約190万円
2019年:約320万円


物件の導入タイミングや、Tenancy Ratioで変動するのでしょうが、
直近の売上数値と導入物件数予想で、未来の売上を予想してみます。

ここは結果のグラフだけ。



■まとめ


売上はおそらく間違いなく伸びるのでしょう。


利益ですが、プラスの要素とマイナス要素があると思います。

プラス要素:tenancy ratioの向上
既存物件に新しい顧客が増えますので、利益率は飛躍的に向上すると、
同業のアメリカンタワー社の説明もあります。


マイナス要素:減価償却費負担と、従業員数の増加が未知数
機械装置及び運搬具の耐用年数は5~9年なので、
その間は利益率が低いまま可能性もあります。



従業員数と導入済み物件数が比例して増えてるようにも見えますので、
その費用で利益率が低いままの可能性もあります。




ブログの先パイに勧められてツイッターはじめてみました。





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