2019/10/31

VISA と Master Card の2019年9末決算確認


(V)VISA と (MA)Master Card の2019年9末決算を確認します。

結論は、VisaもMasterも同じような傾向で成長していて問題なしと思います。


■業績


・損益計算書
VISAMaster
2019年9月2020年9月
通期
会社予想
2019年9月2019年12月
4Q
会社予想
2019年12月
通期
会社予想
Net revenues
売上
6137 Low
double-digit
4467 - High end of
low-teens
Operating Expenses
営業費用
2032 Mid-to-high
 single-digit
1812 High
single-digits
High end of
high single-digits
Operating income
営業利益
4105 - 2655 - -
Net income
当期純利益
3312 - 2108 - -
Adjusted diluted EPS
一株利益
1.47 Mid-teens 2.07 - -

訴訟費用(Litigation provisions)が来期は無くなるようなので、
その影響を除いたnon-GAAP基準で業績を比較しました。


会社予想を見てみると、売上の2桁台伸び率に対して
営業費用の伸び率を1桁台と低く見込んでいます。

Visaは2020年9月で営業利益率改善を見込んでおり、
Masterは2019年12月で営業利益率改善を見込んでおります。


こんな大企業がEPS成長率15%くらい出てくるなんて最高です。




■前年同期比の売上成長率推移


前年同期比の売上成長率推移です。



売上成長率が6月に引き続き改善してきています。

■前年同期比の決済取扱量成長率推移


前年同期比の決済取扱量成長率推移です。



売上とほぼ同じ傾向となりますが、
今9月末決算は6月より強くなっています。


地域別にみても、決済取扱量の多いアメリカ、欧州で高い成長率を示しています。









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2019/10/27

(01310)HKBN(香港寛頻) 配当4.9% 2019年8月期末決算


(01310)HKBN(香港寛頻)について

予想PER 73倍
予想配当利回り 4.9%
時価総額 約2500億円


スケジュールはだいたい以下の通りです。
・8月末決算締め
・期末配当 権利落 12月中旬→支払 1月上旬
・中間配当 権利落 5月中旬→支払 5月下旬



■どんな会社?


香港でブロードバンド供給大手。
固定電話、国際電話、携帯電話サービスを
個人向け、企業向けに供給します。

↓企業向けサービス




特に企業向けに積極的で、買収を繰り返してきました。




■配当履歴


2015 0.2000
2016 0.4000(+100%)
2017 0.4500(+12%)
2018 0.5600(+24%)
2019 0.7000(+25%)

上場後、増配を続けています。



■業績


・損益計算書、キャッシュフロー計算書
2015年2016年2017年2018年2019年
Revenue
売上
2341
(-)
2784
(+18%)
3232
(+16%)
3948
(+22%)
5107
(+29%)
Profit for the year
当期純利益
104
(-)
244
(+134%)
171
(-29%)
396
(+131%)
214
(-46%)
Net cash generated from
operating activities
営業CF
657 926 900 1076 未発表
Net cash used in
investing activities
投資CF
-323 -1041 -361 -458 未発表
Net cash used in
financing activities
財務CF
-442 144 -510 -629 未発表
Payment Purchase of property,
plant and equipment
設備投資(投資CF)
-324 -392 -403 -433 未発表
Payment for contingent consideration
条件付買収(投資CF)
-4 -4 -17 -19 未発表
Payment for acquisition of subsidiaries
子会社買収(投資CF)
0 -647 0 -9 未発表
Interest paid
金利支払(財務CF)
-141 -105 -108 -103 未発表
Dividend paid
配当支払(財務CF)
-230 -402 -422 -492 未発表


2019年5月にWTT社を買収しました。
買収の影響を除いた売上は、+11%増でした。

無形固定資産の償却負担が重くて当期純利益が-46%減益でしたが、
その影響を除いた調整後当期純利益は-6%減益でした。

さらに減価償却費等を除いたEBITDAは、+45%増益、
設備投資、顧客獲得維持コストをマイナスした
調整後フリーキャッシュフロー(AFF)は+30%増益でした。





■マーケットシェア


香港の通信系のマーケットシェアです。


香港の通信系銘柄の中で、
売上的に一番ぐいぐい来てる銘柄だと思います。



グラフの上の数字は前年同期比です。


■配当金の見通し


まず、過去の実績です。



AFF(調整後フリーキャッシュフロー)を全額配当してきました。


それを踏まえて、ロードマップを見てみると
2019年~2021年の合計AFFをHK$2.53~HK$3.03で見ているようです。





2019年の実績はAFF、DPSともにおよそHK$0.70でした。

2020年の見通しは、「high-single-digit DPS growth」(一桁台後半の増配)と
決算説明会でコメントしていました。


そこから逆算して2021年の配当は少なくとも+40%増配の必要があり、
JPモルガンは「難しいのでは?」というコメントが報道されてました。


ちなみに、「Invest(赤)」は、「投資期」
「Harvest(緑)」は、「収穫期」だと思います。


■まとめ


昨年に引き続き、香港で事業している間はホールドしていて
問題ないと感じました。

しっかり未来への投資をしながら高配当を出してくれてましたので
今後に期待して決算後買い増ししました。



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2019/10/23

(8570)イオンフィナンシャルサービス 配当4.1%


(8570)イオンフィナンシャルサービスについて

予想PER 9倍
予想配当利回り 4.1%
時価総額 約3500億円


2018年の高値から株価が3割~4割下がってます。

PER的にほかの金融銘柄と同じくらいの水準になったので
現状を確認してみました。
※いまさら2020年1Qの決算みてます。


結論から申し上げますと、

「懸念が2つあって、割安というほどでもない」
「懸念1つ目は、販売促進しても売上があがりにくい傾向が続いている」
「懸念2つ目は、景気悪化により貸倒費用増加」

という感想でした。


■経常収益(売上)面


まずは経常収益の推移からです。



2013年は13か月決算、2014年はイオン銀行と統合で成長率が高くなっています。
それ以降は、10%前後の成長率になっています。

<カードショッピング増によるプラス>

月次で開示されているカードショッピング取扱高との比較です。



これを確認していれば、おおよその経常収益は確認できそうです。

なお、月次カードキャッシング取扱高も開示されていますが、
金額が小さいため割愛しました。


経常収益が10%前後の成長を続けています
経常収益がこれほど増えている理由を2点考えました。


1.イオン本体が好調

イオンFSと、イオン本体の経常収益成長率を比較してみます。



直近3年はイオンFSのほうが成長率が高く、
イオンFSの優秀さがむしろ際立ちます。


2.販売促進に積極的

次に、経常収益成長率と、販売促進費増加率を比較してみます。



おおむね2017年以降は、経常収益の伸び以上に
販売促進費をたくさん使うようになっており、
経常収益は伸びているものの、利益率が下がって効率が悪化している懸念があります。

<貸出増によるプラス>

営業債権(貸出)の推移もみてみます。



貸出も順調に増えています。
増えている理由はおそらくカードショッピングと同じような理由ではないかと。

ただ、営業債権の増加率よりは、経常収益の成長率が低くなっています。

<金利低下によるマイナス>

会社が公表している金利の推移です。



営業債権が増えるわりに経常収益が増えていかない部分とリンクしていると
思われますが、貸出金利回りが徐々に低下し、同時に利鞘も減少してしまっています。

国債の金利がどんどん下がっているので、
ここはかなり厳しい状況ではないかと。








■経常費用面


2020年1Qで増加した費用は、販売促進費、貸倒関連費用です。
販売促進費は前述しましたので、貸倒関連費用に着目しました。


貸倒関連費用に関するグラフを一気にどどんと。








・2020年1Q決算で、貸倒関連費用が他の費用と比べて大きく増加
・これまで貸倒引当金残高は、営業債権に対して比較的低かった

と言えそうです。



貸倒引当金がどれだけ必要か?というのを
過去の一番悪かった2011年から推測してみます。

2011年は営業債権比で、7.72%積んでいます。
この後、2013年→2014年にイオン銀行との統合で営業債権が2.6倍になりましたので、
その値で調整してみると、2020年1Qの水準は、6.76%になります。




最悪を考えると、これから失業率が悪化する等したら、
もう少し貸倒関連費用が必要になりそう?な気がします。




とはいえ、貸倒関連費用-貸倒償却が一番悪いときで約-165億円
経常利益が約700億円ある会社ですので、
それまでの貸倒関連費用により、貸倒れへの備えが十分になされていて、
景気悪化で急に大赤字になるような心配はあまりない会社だと思いました。







■まとめ


これまで考察したことをまとめますと、

・経常収益が伸びた(伸びやすかった)のは2014年~2017年ごろまで
・経常費用が抑えられたのも2014年~2017年ごろまで

と思いました。

そのころと比べると、PERが下がって今の金融銘柄平均並みの株価
になっているような感想でした。



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2019/10/18

(00788)中国鉄塔 配当1.1% 2019年3Q決算


(00788)中国鉄塔 配当1.1% 2019年3Q決算を確認します。


■業績


四半期ごとの業績です。

サイト数テナント数売上当期純利益
4Q1872.22687.518114262
2018 1Q17244380
2Q1879275818091830
3Q1917286518307751
4Q1947.63009.218177689
2019 1Q1967.53076.2188971284
2Q19543082190831264
3Q1973.93165190611325




売上成長率はやや下がりましたが、
当期純利益の成長率は改善しました。


これはテナント率(tenancy ratio)の改善によるものと思われます。




テナント率は以前の当サイト説明の通り
「テナント数÷サイト数」で計算され、
サイト(=基地局)にどれだけのテナント(=顧客)が付いているか表す指標です。

3Qでは、テナント率は1.60に向上していました。


中国は、チャイナモバイル、チャイナユニコム、チャイナテレコムの大手3社
で理論上の最大は3になると思われます。
(非上場・チャイナブロードキャストネットワークを含めて4かもしれないです。)




■良いと思う点


サイト数、テナント数の増加率が改善していました。



サイト、テナントの追加が必ずしも3Q初からではないと思うので、
次の4Qの売上、利益は3Qより良くなりそうと期待しました。


■悪いと思う点


このペースですと、
通期のアナリストコンセンサス予想にやや届かないと思われます。


アナリスト予想売上:77584
現ペースの予想売上:75966=57041(3Q実績)+18925(4Qも4.1%成長の場合)

アナリスト予想利益:5477
現ペースの予想利益:5088=3873(3Q実績)+1215(4Qも76.4%成長の場合)


決算後の証券会社コメントを見ても、
売上がやや予想に足りない、もしくは、利益がやや予想に足りない
というコメントがありました。



ブログ主的には良い点のほうを重視しています。

仮に、証券会社のコメント通りに株価が下がるようであれば
やっと買いのターンが回ってくるかという感じです。

今まではPERが高いと感じてましたので。


あと、今のところはチャイナユニコム、チャイナテレコムが
独自に基地局を共有する話もあまり影響がなさそう・・・



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2019/10/16

(KO)コカ・コーラ 配当3.0%


PER20倍台で、配当利回り3%前後の米国株を探していて、
(KO)コカ・コーラを見てみました。

予想PER 25倍
予想配当利回り 3.0%
時価総額 約24兆円

■2018年まで売上減少


2018年まで売上が減少していました。




その理由で語られるのが、「再フランチャイズ化」です。

「再フランチャイズ化」に関していろいろ読んでみると、
以下の図のように理解しました。




まず、米国コカ・コーラ社でコカ・コーラの原液を作ります。
次に、原液を加工し、容器に詰めて小売店へ販売します。

「再フランチャイズ化」前はここまでを米国コカ・コーラ社で行っていました。

ところが、「再フランチャイズ化」後は原液を作るところまで行います。
ボトラーは外部の会社として切り離します。


それによって、この例の売上は¥50→¥10へ減ります。
ただ、利益率は10%→30%へ上昇します。
※金額はいい加減です

その内容のビジネスモデル変更からは、
売上が減るのは当然という感じがするので、
その影響を除いたオーガニックな売上成長率をみてみました。



(PEP)ペプシコと比較してみたのですが、
直近はペプシコに引けを取らない成長率を達成している
素晴らしい会社だと思います。

■利益率改善


ボトラーをやめて、2つ効果がありました。

・Costa社の買収



バランスシートの推移を見ると、
2017年まででフランチャイズ権(Bottlers' Franchise Rights With Indefinite Lives)が
消滅し、設備(Property, Plant and Equipment)の減少が止まっています。

代わりに2019年1QにCosta社の買収で
商標権(Trademarks With Indefinite Lives)が増加しました。



・営業利益率向上



再フランチャイズ化が完了した2017年以降、
営業利益率が急速に改善しました。




■業績


・損益計算書、キャッシュフロー計算書
2015年2016年2017年2018年2019年
2Q時点見通
Net Operating Revenue
売上
44294
(-)
41863
(-5%)
35410
(-15%)
31856
(-10%)
+12%
※organic
+5%
Net income attributable to
shareowners of the Coca-Cola Company
当期純利益
7351
(-)
6550
(-10%)
1283
(-80%)
6434
(+401%)

-
Net cash provided by
operating activities
営業CF
10528 8792 6930 7320 8500~
Net cash provided by
investing activities
投資CF
-6186 -1004 -2254 6348 -
Net cash provided by
financing activities
財務CF
-5113 -6545 -7409 -10552 -
Purchase of property,
plant and equipment
設備投資(投資CF)
-2553 -2262 -1675 -1347 -2400
Acquisitions of businesses,
equity method investments and
nonmarketable securities
子会社買収(投資CF)
-2491 -838 -3809 -1040 -
Purchases of stock for treasury
自社株買(財務CF)
-3564 -3681 -3682 -1912 -
Dividend paid
配当支払(財務CF)
-5741 -6043 -6320 -6644 -


ボトラーをやめて設備投資にかかるお金が減っていそうですし、
当社が掲げる長期的な目標の4項目に迫っているのではないでしょうか?

・売上成長率:4~6%
・営業利益成長率:6~8%
・EPS成長率:7~9%
・フリーキャッシュフロー:90%~95%
※フリーキャッシュフローは、営業CFと、設備投資の割合



今から投資するなら、コカ・コーラでもペプシコでも
似たような投資成績が出そうな気がします。



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