(00066)MTR(香港鉄路)の2019年期末決算確認
予想PER 29倍
予想配当利回り 2.9%
時価総額 約3兆5700億円
■どんな会社?
香港、中国本土、英国、豪州、スウェーデンで鉄道の運営を行います。その他に、不動産開発、運営を行います。
・香港のMTR運営路線
・欧州のMTR運営路線
・アジアのMTR運営路線
※いずれの図も2018年のannual reportをもとに加工しています。
■配当履歴
2001 0.102002 0.42
2003 0.42
2004 0.42
2005 0.42
2006 0.42
2007 0.45(+7%)
2008 0.48(+6%)
2009 0.52(+8%)
2010 0.59(+13%)
2011 0.76(+28%)
2012 0.79(+3%)
2013 0.92(+16%)
2014 1.05(+14%)
2015 1.06(+1%)
2016 3.27(+208%)※うち2.2が特別配当
2017 3.32(+1%)※うち2.2が特別配当
2018 1.20(-63%)
2019 1.23(+2%)
本サイトの連続増配の調査方法ですと、
特別配当がなくなる2018年に連続増配は途切れてしまいますが、
普通配当部分の連続増配は2019年も継続されています。
■業績
・損益計算書、キャッシュフロー計算書
2015年 | 2016年 | 2017年 | 2018年 | 2019年 | |
Revenue 売上 |
41701 (+3%) |
45189 (+8%) |
55440 (+22%) |
53930 (-2%) |
54504 (+1%) |
Profit for the year attributable to Shareholders of the Company 当期純利益 |
12994 (-16%) |
10254 (-21%) |
16829 (+64%) |
16008 (-4%) |
11932 (-25%) |
Net cash generated from operating activities 営業CF |
14941 | 17135 | 19603 | 10950 | 未発表 |
Net cash genereted from investing activities 投資CF |
-18046 | -17118 | 900 | -11665 | 未発表 |
Net cash generated from financing activities 財務CF |
-5913 | 1092 | -14207 | -3824 | 未発表 |
Depreciation and Amortisation 減価償却費、無形資産償却 |
-3849 | -4127 | -4855 | -4985 | 未発表 |
Capital expenditure 設備投資 |
-21670 | -11939 | -8523 | -6962 | 未発表 |
Dividend paid 配当支払 |
-5748 | -18508 | -15358 | -1281 | 未発表 |
2019年の売上は+1%の増収でした。
増収の要因は、2018年9月に開始した広深港高速鉄道(High Speed Rail)の運賃、
駅広告が通年で寄与したことです。
2019年の当期純利益は-25%の減益でした。
減益の要因は、3点の一時的な損失を計上したことです。
■一時的な損失により減益
一時的な損失を3点計上しました。
・POE(public order events in Hong Kong) impact:香港デモ
・Hung Hom construction incidents of the SCL project provision:「沙中線」手抜き工事問題引当金
・SWR(South Western Railway) Provision:SWR収益悪化による引当金
金額は、以下の図のとおりで
香港デモがHK$-2.3b、沙中線がHK$-2.0b、SWRがHK$-0.4bでした。
その結果、継続的な事業(Recurrent Businesses)の利益はHK$5.0bに減少しました。
それを除く場合の利益(Normalised profit)は、HK$9.7bでした。
2020年の見通しは、香港デモ、コロナウイルスの影響で乗客減少等が発生し、
1月~2月の段階でHK$1.3bのマイナス影響があると述べられています。
Based on preliminary unaudited internal management accounts, the estimated total financial impact of the COVID-19 outbreak and aftermath of the Hong Kong public order events for the first two months of 2020 amounted to around HK$1.3 billion on net profit of the Group’s recurrent businesses.
この結果を全社に展開すると、
2019年は鉄道運営事業が特別損失でへこんだ分、
不動産開発で埋めることができました。
■香港の鉄道運営について
年間の鉄道運営状況を見ると、厳しい状況が続いています。
上段の顧客数(Patronage)が減少、下段の運賃(Fare)はほとんど変わっていません。
6か月ごとでは、2019年下期の売上減少が顕著です。
前年比で増収になっていたHigh Speed Railも直近月次の顧客数は激減しています。
ただ、こうした状況でも線路の拡張は着々と進んでいます。(破線のところ)
直近2月に開業した「 Tuen Ma Line Phase 1 」(図のTai wai~Kai Tak)と、
「 Tuen Ma Line 」(図の破線5駅くらい)の全線開通2021年予定。
「 East Rail Line 」(図の南の破線)の拡張2022年予定。
その他、香港外でも鉄道の拡張プロジェクトを抱えており、
そういう部分が日本の鉄道会社にはあまりない魅力かと思います。
ブログの先パイに勧められてツイッターはじめてみました。
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