連続増配5年(01848)中国飛機租賃について
予想PER 6倍
予想配当利回り 8.2%
時価総額 約740億円
スケジュールはだいたい以下の通りです。
・12月末決算締め
・期末配当 権利落 5月中旬→支払 6月上旬
・中間配当 権利落 9月上旬→支払 9月下旬
※【2018】中国 連続増配銘柄(5年~9年)
■どんな会社?
航空機のオペレーティングリース(貸し手)として香港で開業。
2018年は15の国、地域で33の顧客を持ちます。
とはいえ、ちょっとよくわからなかったので、
当社の決算書と、ブログ主の手元にある簿記の教科書を見ながら
決算書によく出てくるところを中心に図にしてみました。
(間違えていたらすみません。)
1.お金を銀行や投資家から借りる、または、出資してもらう。
2.集めたお金で航空機を購入する。
3.航空機を航空会社へ貸し出しリース料を受け取る。
4.貸し出している間、銀行への利子を支払う。
5.利益が出れば、配当や負債の返済を行う。
6.航空機が返ってきたら、3~5を繰り返す。
7.古くなった航空機はLCCや貨物用航空機等として売却等する。
※リースのパターンはとても多いようなので、
ほかにも無数にモデルがあると思います。
おそらく、不動産賃貸と似たようなイメージかと思います。
■配当履歴
2014 0.1600
2015 0.2200(+37%)
2016 0.5300(+140%)
2017 0.6000(+13%)
2018 0.6600(+10%)
2014年に上場後、増配を続けています。
2015年まで配当性向が約30%前後でしたが、
2016年以降の配当性向は約55%前後で推移しています。
■業績
・損益計算書、キャッシュフロー計算書
2015年 | 2016年 | 2017年 | 2018年 | 2019年 中間まで | |
Revenue 売上 |
1549 (-) |
2448 (+58%) |
2891 (+18%) |
3341 (+15%) |
1675 (+3%) |
Profit for the year attributable to equity holders of the Company 当期純利益 |
380 (-) |
638 (+67%) |
734 (+15%) |
808 (+10%) |
312 (+1%) |
Net cash generated from
operating activities 営業CF |
3307 | 4092 | 5449 | 2996 | 1158 |
Net cash used in investing activities 投資CF |
-697 | -3719 | -7684 | -6771 | -1524 |
Net cash used in financing activities 財務CF |
3985 | 4113 | 3322 | 778 | 569 |
Purchase of property, plant and equipment 設備投資(投資CF) |
-800 | -3669 | -6809 | -10205 | -1776 |
Proceeds from disposal of aircraft, ARI 航空機売却(投資CF) |
0 | 322 | 0 | 6706 | 1688 |
Deposits paid for acquisition of aircraft 航空機買収(投資CF) |
0 | -1730 | -2766 | -3931 | -2042 |
Interest paid in respect of borrowings, notes and bonds 金利支払(財務CF) |
-781 | -1029 | -1251 | -1552 | -877 |
Dividend paid 配当支払(財務CF) |
-118 | -204 | -386 | -433 | -297 |
おそらくリース業の特徴だと思うのですが、
毎年の投資CFがとにかく大きいです。
そのために、借入もたくさんしていて、
売上の半分近くが利子支払いで無くなるくらい
負債が多い(レバレッジが高い)です。
2919/6末の時点でギアリングレシオ(有利子負債/資産)は、
82.4%になっています。
FXで例えると、レバ4~5倍の建玉でスワップポイントをもらってる
イメージの理解をしました。
たぶん航空機リースはそれだけレバ高められるような
相当固いビジネスなのかもしれないです。
利子支払い額に比べると配当支払額はとても小さいです。
■世界の航空機需要
航空機業界のことがわからないので、まずは世界の航空機需要を調べてみました。
一般財団法人 日本航空機開発協会の予測です。
2018年までは実績5.3%の伸び率に対して、
2019年以降は予想4.4%の伸び率となっています。
とくに直近5年は6%前後で伸びていたようです。
また、ボーイング社も
同様な4%台の予想値を発表しています。
ただ、とくに中国は6%の伸び率を予想しているようです。
中国はアジアの中でも新飛行場(Airports)や
滑走路(Runways)の開発計画が多いようです。
■同業他社との比較
リース業はビジネスモデル的に同業他社と差がつきにくいと感じました。
そこで、同業他社といろいろ比較しました。
前年からの資産増加率です。
資産の多くが航空機関連のものであることから、以降の比較でも資産に注目しています。
各社とも資産がハイペースで増えています。
次に 売上/資産、当期純利益/資産 のパーセントです。
資産が増えても、売上率、利益率が
それほど変わらないのではないかと思います。
また、各社間でも売上率、利益率は大きな差は無いように思います。
金利支払/(長期負債+短期負債)です。
負担している金利を推測しています。
資本/資産です。
どれだけ負債に依存しているか推測しています。
負債への依存度が低くて、金利も低そうな(02588)中銀航空租賃が
ブログ主的には好みです。
それを踏まえて株式指標(2019/10/4時点)を比べてみます。
(01848) 中国飛機租賃 | (02588) 中銀航空租賃 | (01606) 国銀金融租賃 | |
時価総額(B) | 5.44 | 50.11 | 4.6 |
PER | 6.6 | 10.3 | 5.8 |
配当 | 8.2% | 3.3% | 7.6% |
他の投資家さんも同じように考えているのか、
(02588)中銀航空租賃が一番評価が高そうです。
■まとめ
(01848)中国飛機租賃も悪い会社ではなさそうですが、
・航空機需要が弱まる見通しである
・レバレッジ(リスク)の高さと、リターンのバランス
以上の2つの理由から
他の銘柄のほうが相対的に良さそうと感じます。
たとえば香港の不動産賃貸の(00101)恒隆地産は負債が少なくて
配当4%払ってくれますので、個人的な好みはこちらですね。
ブログの先パイに勧められてツイッターはじめてみました。
0 コメント:
コメントを投稿