2019/10/12

(4188)三菱ケミカルHD 配当4.9%


(4188)三菱ケミカルHDについて

予想PER 6倍
予想配当利回り 4.9%
時価総額 約1.2兆円


配当利回りが高くて、PERが低いということで
化学系はニワカですが、見てみました。


■会社概要


総合化学メーカー。

事業部門が4部門から構成されています。

・機能商品「機能部材、機能化学」
・ケミカルズ「MMA、石化、炭素」
・産業ガス
・ヘルスケア

製品の用途は、モビリティや電子機器等に使われます。




・・・と、ここまで見ても全然わかりません。

そこで、経済産業省の石油化学製品の資料
ブログ主なりに、当社の製品をプロットしてみました。




赤線を引いたところは、決算説明資料から、
当社の製品と思ったところです。

また、ナフサは決算説明資料のはじめに必ず価格が記載されている
キーワードですので、四角で囲んでいます。


このフローを見ると、上流から下流まで取り扱っていそうです。


■配当方針


2019年3月期時点の配当方針そのまま引用します。
当社は、企業価値の向上を通して株主価値の向上を図ることを株主還元の基本方針としており、 配当につきましては、今後の事業展開の原資である内部留保の充実を考慮しつつ、中期的な利益 水準の30%を連結配当性向の目安とし、安定的に配当を実施することとしております。

配当性向30%が目安ということですね。


■業績のキーワード


決算説明資料に事業部門ごとの営業利益、増益減益の理由が書かれています。
表にしてみました。



たとえば、機能部材は2018年3Qから減益傾向になっています。
その理由は、原料価格上昇や固定費上昇、販売数量減によるものだそうです。

機能部材部門の原料の元をたどると、ナフサに行きつきます。


増益減益理由をおおまかにまとめてみると、

<増益>
・市況上昇
・定期修理終了
・買収効果

<減益>
・市況下落
・原料価格上昇
・中国減速

と、業績は市況価格、原料価格にかなり左右されている印象があります。





■ナフサ価格と業績


原料のナフサ価格を、大景化学株式会社さんのサイトを参考に、
グラフにしてみます。
※大景化学株式会社掲載の月次ナフサ価格と、三菱ケミカルHD掲載の3Qごとナフサ価格は
ほとんど同じ価格なので、どちらを使っても結論は変わらないと思います。




営業利益はナフサ価格と、連動してるような、してないような・・・。

ナフサ価格だけではなくて、エチレンの価格やMMAの価格等とも連動してるのでは
ないかと推測します。


ちなみに、ナフサ価格の値動きはかなり激しそうです。




■中国の自動車と株価


最終製品の自動車依存率が高いので、
中国の代表的な自動車銘柄と、当社の株価の推移を比較してみます。

4188:三菱ケミカルHD
1114:ブリリアンス・チャイナ
0175:吉利汽車




2018年初くらいまで株価が高くて、
そのあと徐々に株価が安くなっていく株価の傾向は似てる気がします。

■アナリストコンセンサス予想


アナリストコンセンサスを見てみます。

いろいろな今の市況価格を反映していて、特にこういう難しい銘柄では
結構参考になるのではないかという気がします。
※おそらく、未来の市況価格を見通してるものではない気がします。
(誰にもわからないから)


目標株価。



EPS予想と売上予想。



アナリストの見通しはどんどん弱くなっています。


産業ガス部門の目標株価
※大陽日酸:三菱ケミカルHDが50.7%保有



ヘルスケア部門の目標株価
※田辺三菱製薬:三菱ケミカルHDが56.4%保有



産業ガスのほうは見通し強そうですね。






■まとめ


・配当は、配当性向30%が目安
・業績は、市況の影響を受けやすい
・市況は、中国減速等の影響で悪化中
・ということは、配当性向30%を絶対視すると減配リスクもあるのでは??

こういった点から、安定的に増益、増配というイメージが湧かなかったので、
数年単位で保有することを考えると、
もう少し業績のブレが少なそうな銘柄のほうがブログ主の好みです。


(4091)大陽日酸のほうがいいのかな?



ブログの先パイに勧められてツイッターはじめてみました。





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