株主優待を実施している銘柄と、していない銘柄で
株価がどのくらい違うのか3000銘柄以上のデータから考えてみました。
普段は外国株メインのブログ主ですが、
一応、株主優待目的の銘柄(日本株)を20銘柄くらい保有してます。
なので、どちらかというと、株主優待制度に賛成の立場かもしれません。
■仮説
株主優待を実施すると市場(特に個人投資家)で人気が出て、
割高になるまで買われるのではないか?
という仮説を考えてみます。
■検証準備
<検証に使用したデータ(概要)>
東証に上場している銘柄の中で、・株主優待あり/なし
・来期予想PER
・来期予想配当利回り
の関係性を検証することで、どのくらい違いがでるのか見てみます。
<検証に使用したデータ(詳細)>
・東証上場銘柄・株価等のデータは2019/9/27の終値を使用
・1週間以上、株価の値が付かなかった銘柄は対象外
・株主優待有無、来期予想PER、来期予想配当利回りは、yahoo financeを参照
・株主優待の内容は問わない(QUOカード、自社商品・・等々あればいい)
・来期予想PERが算出できない「会社予想を出してない銘柄」、
「赤字予想の銘柄」は検証対象から外す
・この条件だとETFやREITも外れている(はず)
■検証結果
<予想PERの検証結果>
予想PERの単純平均を「優待あり銘柄」、「優待なし銘柄」別に計算してみました。優待あり銘柄 | 優待なし銘柄 | 優待あり/ 優待なし比率 | 全体 | |
平均 | 32.9倍 | 40.1倍 | 0.82倍 | 37.2倍 |
標準偏差 | 86.6 | 262.3 | 209.4 | |
銘柄数 | 1373 | 1998 | 3371 |
「優待なし銘柄の予想PERが40.1倍で高く買われる・・・」としたいところですが、
標準偏差が262.3もあって、一部の超高PER銘柄が異常値のような存在になり、
そこに引っ張られて平均値が高くなっているみたいです。
分布をグラフにしてみると・・・
高PER銘柄のデータ(異常値)を除外したほうがやっぱり良さそうです。
ということで、データ訂正版。
優待あり銘柄 | 優待なし銘柄 | 優待あり/ 優待なし比率 | 全体 | |
平均 | 20.7倍 | 19.0倍 | 1.09倍 | 19.75倍 |
標準偏差 | 15.4 | 15.7 | 15.6 | |
銘柄数 | 1298 | 1848 | 3146 |
今度は「優待あり銘柄の予想PERのほうが、ほんのり高く買われる」
という結果になりました。
<予想配当利回りの検証結果>
予想配当利回りも同様に単純平均を計算してみました。優待あり銘柄 | 優待なし銘柄 | 優待あり/ 優待なし比率 | 全体 | |
平均 | 2.00% | 2.29% | 0.87倍 | 2.18% |
標準偏差 | 1.19 | 1.46 | 1.36 | |
銘柄数 | 1325 | 1842 | 3167 |
「優待なし銘柄の予想配当利回りが2.29%で、
優待あり銘柄より利回りが高い」という結果になりました。
分布も予想配当利回り2%~3%の銘柄数が最も多く、
5%を越える銘柄数はわずかという、直感的にも正しそうな分布になっています。
■まとめ
これまでのまとめです。
・優待あり銘柄は、PERがやや高く買われる
・優待あり銘柄は、PERが高い分配当利回りが低くなる
・配当にまわす金額の一部を優待に回してるとも解釈できる
・とはいえ標準偏差から考えると誤差の範囲の可能性も高い
・つまり、別の日の株価で検証すると、真逆の結果になることもある
例えば(2702)日本マクドナルドをイメージすると
優待銘柄の株価はすごく高いイメージがありましたが、
実はそうでもないかもしれない。ということですね。
ブログの先パイに勧められてツイッターはじめてみました。
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