(2914)JTの株価下落により配当利回りが6%を超えてきました。
(MO)アルトリアホルダーとして、(2914)JTと海外のタバコ銘柄を
比較することで一応チェックしてみました。
チェック対象銘柄
・(2914)JT 日本たばこ(日本)
・(PM)PhilipMorris(米国)
・(MO)Altria(米国)
・(BTI)BritishAmericanTobacco(英国)
みんな配当利回り5%越えの連続増配銘柄です。
■2018年決算
まず、2018年末決算を比較してみます。
4社とも12月決算です。
会社ごとに通貨が異なりますが、大小比較でなく率の比較に主眼を置きますので、
あえて現地通貨のまま記載します。
配当支払い額は、財務キャッシュフローより拾っています。
昔から言い尽くされていることですが、
JTの「のれん」が資産に占める割合が他社と比べて大きくなっています。(約40%)
これが、タバコ銘柄に考えられるリスクの一つではないかと思います。
次に収益ですが、まず売上は「たばこ税」を控除した数字を記載しています。
JTの利益率(約17%)が、他社(約25%~35%)と比べて低くなっています。
仮に、将来たばこの利益が当初見込みより減って、「のれん」の減損が行われた場合、
当期利益に与える影響は、(BTI)の次に大きくなっていると思います。
「のれん」が10%減ると、当期利益がその分減りますので、
JTの利益が半減する可能性があると考えられます。
これを「のれん」の減損影響度として比較すると、
以下の順になります。
(ABInBev社、JUUL社を考えるとややこしくなるので、無視します。)
BTI > JT > PM > MO
配当利回りの高さと、どことなく近くなっています。
BTI > JT > MO > PM
■2019年以降の見通し
<会社見通し>
JTが発表している2019年の業績見込みと、月次で発表されている国内販売実績を並べてみます。
2019年の国内たばこ売上を6200億円で見込んでいます。
そのうちの電子たばこ(RRP)の売上を15%~20%と見込まれていますので
そこから逆算して、紙巻たばこの売上見込みを計算しました。
紙巻たばこの売上は前年比-4.3%~+1.8%を見込んでいると推測できます。
販売実績ですが、紙巻たばこの1~3月実績が-1.1%となっており、
計画線上と言えそうな感じがします。
ただ、数量のほうは、当初-7%後半の減少が見込まれていましたが、
実績は-8.3%減となっており、現状はやや計画を下回っていると考えられます。
さらに販売実績の推移が悪化する傾向にあるのが印象を悪くしていると思います。
<アナリスト見通し>
こういった材料や、その他のいろいろな材料をもとにアナリストが考えている業績の平均値を4社で比較してみます。
まずは、売上です。
JTの売上予想が徐々に下がっています。
他3社も売上予想が引き下げられていますが、
唯一、MOの2020年売上予想のみ、直近でやや引き上げられています。
タバコ業界の厳しさが伝わってきます。
次に、EPS(一株利益)です。
JTのEPS予想が徐々に下がっていましたが、
直近の2020年予想はやや引き上がっています。
他3社もEPS予想が引き下げられています。
同様に、PMのEPS予想が直近でやや引き上がっています。
この傾向が上向けば、株価が徐々に戻るのではないかと考えています。
■まとめ
これまで見てきた「のれん」のリスクや、業績見通し、配当利回りを踏まえて、
どの銘柄が一番バランスが良さそうかというのは、個人によって違いますが、
ブログ主的には(MO)アルトリアが最も好みに合いますので
引き続きホールドしようと思います。
今回確認できた業績を考えて、これ以上のたばこ銘柄買い増しは考えていません。
ブログの先パイに勧められてツイッターはじめてみました。
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