高配当な(00363)上海実業の2018年期末決算を確認してみました。
予想PER 4倍
予想配当利回り 7.2%
時価総額 約2200億円
スケジュールはだいたい以下の通りです。
・12月末決算締め
・期末配当 権利落 5月下旬→支払 6月中旬
・中間配当 権利落 9月中旬→支払 10月上旬
■どんな会社?
中国でインフラ(高速道路、水処理施設)運営、不動産販売、
消費財(タバコ、紙梱包)を行います。
上場子会社に以下の会社があります。
・00807:上海実業環境
・01381:粤豊環保電力
・00563:上海実業城市開発
・600748:上海実業発展
<インフラ事業>
<不動産事業>
<消費財事業>
タバコ販売と、タバコの紙パッケージ作成やプレゼント用包装紙等の、
包装全般になります。
■配当履歴
2000 0.410
2001 0.480(+17%)
2002 0.450(-6%)
2003 0.500(+11%)
2004 0.550(+10%)
2005 0.420(-23%)
2006 0.520(+23%)
2007 0.800(+53%)
2008 0.810(+1%)
2009 1.080(+33%)
2010 1.080(+0%)
2011 1.080(+0%)
2012 1.080(+0%)
2013 0.870(-19%)
2014 0.900(+3%)
2015 0.810(-10%)
2016 0.920(+13%)
2017 0.940(+2%)
2018 1.000(+6%)
キレイな連続増配ではないですが、全体としては増加傾向です。
■業績
・損益計算書、キャッシュフロー計算書
2014年 | 2015年 | 2016年 | 2017年 | 2018年 | |
Revenue 売上 |
19967 (-) |
19693 (-1%) |
22131 (+12%) |
29504 (+33%) |
30412 (+3%) |
Profit for the year attributable to Owners of the Company 当期純利益 |
3069 (-) |
2770 (-9%) |
2903 (+4%) |
3150 (+8%) |
3333 (+5%) |
Net cash generated from operating activities 営業CF |
-5551 | 311 | 9260 | 3566 | 359 |
Net cash used in investing activities 投資CF |
-1641 | 1299 | -2667 | -2467 | -1212 |
Net cash generated from financing activities 財務CF |
6546 | -1452 | -1241 | -2040 | -4973 |
Increase in inventories 不動産在庫増減(営業CF) |
-2383 | -4271 | 3683 | 23 | -4234 |
Increase in receivables under service concession arrangements インフラ運営収入権(営業CF) |
-0 | -490 | -935 | -2038 | -2770 |
Interest paid 金利支払(財務CF) |
-1274 | -1436 | -1425 | -2353 | -2745 |
Dividend paid 配当支払(財務CF) |
-1093 | -1469 | -1150 | -1551 | -1608 |
営業キャッシュフローのばらつきが大きいです。
不動産販売事業と、インフラ(水処理施設運営)事業の影響で、
同業他社も、営業キャッシュフローが赤字になりがちな事業をしているためです。
■株価は割安か?
不動産、タバコ、水処理運営と、不人気事業がメインの当社ですが、
株価が安いと思って調べてみました。
<各事業の売上、利益推移>
イメージ的には、インフラ/消費財事業は安定的で、不動産事業は業績のばらつきが大きいイメージですが、
実際どうなっているのか、過去の推移をグラフにしました。
・部門別売上
不動産の売上が最大です。
多い年と、少ない年があります。
近年は、インフラ部門もかなり多くなってきています。
・部門別利益
利益は、消費財+インフラがかなりの割合を占めています。
2009年から2010年にかけて医薬部門の売却により利益が減少していますが、
それ以降は、徐々に増益となっています。
<株価の評価は?>
年末時点の株価をもとに、時価総額の推移をグラフにしました。利益は増えているのに、株価はむしろ下がっています。
当社全体のPERが赤の線です。
対して、比較的安定しているインフラ事業と消費財事業の利益のみを
当社の利益としてPERを計算したものが緑の線です。
インフラと消費財の事業としても、PERが10倍を割る株価になっています。
ちなみに、PBRは約0.4、過去3年で最低レベルです。
インフラ事業は、中国政府のPPP投資が低調であること、
タバコ事業は喫煙率の減少や、電子タバコの参入の影響があることが
考えられますが、それにしてもずいぶん安くなっているように思えます。
現地の証券会社レポートでも「なぜこんなに安いのか?・・・」
というコメントも見られました。
ブログの先パイに勧められてツイッターはじめてみました。
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