Mヴェーバー著(1905年)の
「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」で、
キリスト教(プロテスタント)の教えが近代資本主義を
成立させたとされています。
そこで、現代のプロテスタント国への投資パフォーマンスは
どのくらいか検証してみました。
■プロテスタントの分布
16世紀ごろ宗教改革が発生したイギリス、ドイツを源流として
そこから移住したアメリカ、オーストラリア等に広まっています。
赤の国 ・・・プロテスタント & 英語圏
オレンジの国・・・プロテスタント & 非英語圏
緑の国 ・・・非プロテスタント & 英語圏
■シミュレーションした国・銘柄
同じ通貨(米ドル)で比較できるように
米国上場の各国ETFへ投資したと仮定。
国 | 銘柄 | プロテスタント | 英語 |
---|---|---|---|
米国 | VTI | 〇 | 〇 |
カナダ | EWC | 〇 | 〇 |
イギリス | EWU | 〇 | 〇 |
オーストラリア | EWA | 〇 | 〇 |
南アフリカ | EZA | 〇 | 〇 |
ドイツ | EWG | 〇 | × |
日本 | EWJ | × | × |
中国 | FXI | × | × |
世界全体 | VT | - | - |
ニュージーランド | ENZL | 〇 | 〇 |
■シミュレーション結果
期間は、上場が最も遅いニュージーランドETFにあわせて
2010年~執筆時点(2018年)まで。
2010年~執筆時点(2018年)まで。
開始地点を100とした場合のパフォーマンス。
結果は、以下のとおりです。(赤い字がプロテスタントの国)
1位、2位はプロテスタントの国ですが、
それ以外のプロテスタントの国は下位になっています。
必ずしもプロテスタントの国が優位ではないことがわかります。
1位 米国 231
2位 ニュージーランド 173
3位 世界全体 152
4位 日本 135
5位 ドイツ 116
6位 中国 94
7位 イギリス 92
8位 カナダ 92
9位 オーストラリア 85
10位 南アフリカ 75
米国VTIの構成銘柄にはアップルやマイクロソフトが
含まれますが、海外売上比率が50%を越えています。
その企業で働く方は必ずしもプロテスタントの比率は高くなく
そういった企業をプロテスタントの国の企業と呼ぶのは
そもそも無理があったのかもしれません。
そもそも無理があったのかもしれません。
上場先の国×宗教で投資先を選ぶことが今日では
あまり意味を持っていないかもしれない。という結論です。
0 コメント:
コメントを投稿