V(VISA) と MA(Master Card)の2018年12月決算を四半期単位で比較確認します。
VISA:9月決算会社
MA:12月決算会社
■業績
・損益計算書
VISA | Master Card | |||||
2018年9月 | 2018年12月 | 2019年(予想) | 2018年9月 | 2018年12月 | 2019年(予想) | |
Net revenues 売上 |
4862 | 5506 | 10%~13% Low double-digits ~2019/9 |
3312 | 3807 | 10%~13% Low-teens ~2019/12 |
Operating Expenses 営業費用 |
1535 | 1789 | 1%~9% 注1 ~2019/9 |
1623 | 1816 | 7%~9% High end of high-single digits ~2019/12 |
Operating income 営業利益 |
3327 | 3717 | 1689 | 1991 | ||
Net income 最終利益 |
2522 | 2977 | 1208 | 1611 | ||
EPS 一株利益 |
1.07 | 1.30 | 14%~16% mid-teens ~2019/9 |
1.14 | 1.55 |
2019年の予想値は、会社の予想値です。
注1)営業費用に増える要素と減る要素があります。
1桁台中盤の費用減。1桁台中~後半の特別費用増。1.5%~2%の新収益会計基準による増。
Annual operating expense growth: Mid-single digit decrease on a GAAP basis and mid-to-high single digit increase adjusted for special items in fiscal 2018.GAAP and non-GAAP growth includes an approximately 1.5 to 2 percentage point increase from the new revenue accounting standard
※成長率は、起点からの増加率です。
2019年の売上見通しは両社とも10%台の成長を見込んでいます。
2019年の営業費用見通しは両社とも10%未満の増加を見込んでいます。
Master Cardのほうは、2019年~2021年の見通しで
売上の平均成長率(CAGR)を、10%台前半(Low-teens)、
営業利益率を50%以上(Minimum 50%)、
一株利益の平均成長率(EPS CAGR)を10%台後半(High-teens)で見込んでいます。
■決済取扱量
VISAは決算発表後、株価が3%程度下落しました。
その要因は、決済取扱量(Payments volume)の伸び率が
市場予想(約12%)に届かなかったためと報道があります。
そこで、四半期ごとの決済取扱量伸び率を確認してみます。
たしかに、鈍化しています。10%未満の伸び率になっています。
年率にすると11%程度の伸び率です。
Master Cardはどうでしょうか?
率は異なりますが、同様な傾向があるように見えます。
さらに、地域別で確認します。
VISAもMaster Cardも同じような傾向にありそうです。
これを見ると、10%成長が当たり前とブログ主は感じていましたが、
一時的?恒久的?に成長鈍化の可能性を考えないといけないかもしれないです。
■「InstaReM」が「Visa Fintech Fast-track」に参加
決算で株価が下がったVISAですが、翌日、株価が4%近く上昇しました。
要因と思われるニュースが、 『「InstaReM」が「Visa Fintech Fast-track」に参加』です。
「InstaReM」はシンガポールのfintech会社で、個人、法人、銀行が安く海外送金をできるサービスを提供している会社のようです。
「InstaReM」は会社規模は小さそうですが、
このニュースで、決済取扱量の増加が期待できそうな気がします。(手の平返し。)
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