中国の水処理銘柄について
■中国の水不足
中国の慢性的な水不足に対応するため、
水処理場をPPP方式等により急ピッチで建設していたが、
2018年はPPP方式に政府が急ブレーキをかけている。
■PPP方式とは?
典型的な「PPP」方式による環境事業を、汚水処理場建設を例に説明する。
まず母体となる民間企業体を設立する。地方政府などが出資する場合もある。
この民間企業体が融資などにより資金を調達して汚水処理場を建設し、
建設完成後、契約で規定した期間に(一般的に 10 年から 30 年程度)
運営する。汚水処理場の収入により建設時の債務を返済し、完済後は
汚水処理場の運営権などを地方政府などに引き渡し、民間企業体は解散する。
(jetroより引用)
→つまり、売上は上がるものの、資金回収に数年かかるため、
営業CFが赤字になりやすい、と。
■各社の2017年決算
PPPによる政府方針は数年前から実施しておりますので、
2017年本決算から見ていきますが、営業キャッシュフローの実績から
PPPに積極的(と推測)で急ブレーキの影響を受けそうな銘柄と、
そうでない銘柄がなんとなくわかりますね。
一番下に株価チャートを貼り付けています。
同じ水処理銘柄でも1年間のパフォーマンスがこんなに異なります。
営業キャッシュフロー赤字から、黒字に転換するタイミングが
売上の伸び、資金繰り(大規模増資有無)等の
投資のポイントとなりそうです。
(00855)中国水務
時価総額 12.10B
売上 7580M
営業CF 1329M
予想PER 9.0倍
予配当利 3.4%
(00270)粤海投資
時価総額 91.14B
売上 12168M(うち水処理部門63.26%)
営業CF 5071M
予想PER 18.2倍
予配当利 3.9%
(00257)中国光大国際
時価総額 43.55B
売上 20043M(うち水処理部門17.91%)
営業CF -3101M
予想PER 8.4倍
予配当利 3.5%
(00371)北控水務
時価総額 40.19B
売上 21192M
営業CF -6714M
予想PER 8.7倍
予配当利 4.1%
(01065)天津創業環保
時価総額 1.02B
売上 2148M
営業CF 912M
予想PER 7.2倍
予配当利 2.6%
(01363)中滔環保
時価総額 2.27B
売上 2099M
営業CF 634M
予想PER 3.1倍
予配当利 5.5%
(06136)康達国際環保
時価総額 1.91B
売上 2523M
営業CF -812M
予想PER 3.9倍
予配当利 2.5%
(06839)雲南水務
時価総額 781.98M
売上 5142M
営業CF -1991M
予想PER 4.6倍
予配当利 7.8%
(02281)瀘州市興瀘水務
時価総額 253.63M
売上 1081M
営業CF 305M
予想PER -倍
予配当利 -%
(00807)上海実業環境
時価総額 4.07B
売上 4639M
営業CF -1162M
予想PER -倍
予配当利 -%
■営業CF赤字の銘柄の株価チャート
起点を100とした場合の推移。
■営業CF黒字の銘柄の株価チャート
起点を100とした場合の推移。
※(01363)は、補助金不正問題が影響していると思われまする。
世界の水処理業界
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