オーストラリアの4大銀行の1つ
(WBK)ウェストパック銀行について
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(WBK)ウェストパック銀行 配当6.9% 2019年3月中間決算
■銘柄概要
上場先:銘柄コードオーストラリア:WBC.AU
アメリカADR:WBK
決算期:9月
ADR株価:18.62 米ドル(11/22)
PER:10.9倍
配当利回:7.2%
■株価推移
為替レートで補正をすると、オーストラリアでも、アメリカでも同じ値動きとなっています。
■配当推移
配当(豪ドル) 配当利回(%)1999 0.45 4.26
2000 0.50 3.58
2001 0.90 5.73
2002 0.70 4.98
2003 0.78 4.74
2004 0.86 4.51
2005 1.00 4.33
2006 1.16 4.66
2007 1.31 5.16
2008 1.42 9.14
2009 1.16 4.89
2010 1.39 6.08
2011 1.56 7.43
2012 1.66 5.96
2013 1.94 6.33 ※うち特別配当0.2
2014 1.82 5.32
2015 1.87 6.06
2016 1.88 5.93
2017 1.88 6.07
2018 1.88 7.35
ウエストパック銀行の 2018年 annual report より
近年は、配当据え置きで推移。
ちなみに配当性向は80%前後。
米ドルになおすと、為替レートの影響で
増配/減配が変わってきます。
■業績推移
2018年9月末の決算発表が終わっています。Loans Net operating income Net profit EPS
貸付残高 売上 最終利益 1株利益
2014 580343 19937 7561 2.42
2015 623316 21642 8012 2.55
2016 661926 20985 7445 2.24
2017 684919 21802 7990 2.38
2018 709690 22133 8095 2.37
-----------------------------------------------------------------------------
5年成長率 1.22倍 1.11倍 1.07倍
ウエストパック銀行の 2018年 annual report より
貸付残高の伸びの割には、
売上、利益の伸び率が少ないです。
なぜ売上の伸びが少ないのか?分析していきます。
◆売上分析
Net interest income Non interest income
金利収入 金利以外収入
2016 15148 5837
2017 15516 6286
2018 16505 5628
金利収入は、貸付残高と比例して売上が伸びています。
貸付残高の62%が、オーストラリアの住宅ローンです。
金利以外収入は、減少傾向にありますが、
さらに4部門に分けられて説明されています。
・Fees and commissions(ATM等手数料)
・Wealth management and insurance income(資産運用)
・Trading income(市場売買)
・Other income(その他)
Excluding the impact of these infrequent items and
the partial sale of BTIM shares of $279 million in 2017,
non-interest income was $462 million or 8% lower,
primarily due to reduced markets income and
lower banking fee income from the full period
impact of regulatory changes to Australian credit card
interchange fees and removal of ATM withdrawal fees.
ウエストパック銀行の 2018年 annual report より
手数料収入の減少が大きくなっており、
ATMの撤去による手数料収入の減少、
オーストラリアのクレジットカード規制による減収
が大きいです。
→構造的要因の可能性があり、
金利以外収入は売上回復は難しいかもしれません。
顧客数自体は増えています。
顧客数 ATMの数
2016 1340万 3757
2017 1390万 3665
2018 1420万 3222
◆キャッシュフロー分析
まず、配当支払いの推移ですが、
毎年5000百万ドル程度支払っています。
配当支払額
2016 5402
2017 4839
2018 5769
この金額を本業のもうけから賄えているか?
ということですが、長い名前の項目があり、
Cash flows from operating activities
before changes in operating assets and liabilities
これがおそらく金利収支、手数料収支を
あらわしていると思われます。
金利、手数料収支
2016 9243
2017 10126
2018 10815
ここに、ローンの貸付や、
預金借入による現金増減を加味した項目が、
Net cash provided by/(used in) operating activities
と思われます。年によりばらつきが大きいです。
営業キャッシュフロー
2016 5497
2017 2820
2018 19802
この項目は、貸付を絞ることで、
キャッシュフローを増やすことができるので、
前記の項目(金利、手数料収支)で評価するのが妥当と思います。
現金収入の半分が配当になります。
まだまだ、配当を支払う余裕がありそうで
減配の可能性は低いような気がします。
■今後の見通し
プラス材料は、豪州金利引上げ。
マイナス材料は、不正融資調査結果等による貸付規制。
中立材料は、米ドル高(豪州ドル安)。
豪州の金利引上げは2019年に行われるか不明ですが、
少なくとも引下げより、引上げの可能性が高いと考えられています。
直近はマイナス材料のほうが多く、
2020年ごろまで保有すれば、
株価上昇で報われる可能性が上がりそうです。
米ドル高になると、米国ADRの株価は相対的に
下がりやすくなります。
例)米ドル高
為替 0.8 = 豪ドル/米ドル
豪州株価 = 100豪ドル
米国株価 = 80米ドル
↓
↓ 米ドル高になると
↓
為替 0.7 = 豪ドル/米ドル
豪州株価 = 100豪ドル
米国株価 = 70米ドル
豪州株価 = 100豪ドル
米国株価 = 70米ドル
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